科学技術への関心、小中学校時代の理科経験が大きく影響
小中学校時代の理科経験が、科学技術に対する関心に大きな影響を与えることが、科学技術・学術政策研究所が実施した調査結果からわかった。理科の先生や実験、親との会話など、学校や家庭における経験と科学技術への関心の高さは関連が強かった。
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
同研究所は、文部科学省直轄の国立試験研究機関。調査は2~3月、全国の20~69歳の男女3,000人を対象にWebで実施。科学技術に対する回答結果から関心度をA~Eの5段階に区分した上で、過去の経験などとの関連性を分析した。
学校で学習した教科と科学技術に対する関心との関連については、科学技術に対する関心が高い層ほど、小中学校の「理科」好き、高校の「理科(理科基礎、理科総合)」「物理」「化学」好きとの関連が強かった。
小中学校の頃の経験や志向との関わりでは、科学技術に対する関心が高い層ほど、理系的経験や志向との関連が強かった。「理科の先生が好きだった」「記憶に残っている理科や科学の実験がある」などの項目と関連が強く、学校生活における先生や実験の存在の重要性も明らかになった。
親との関わりでは、科学技術に対する関心が高い層ほど、理科や科学に対する関心、ものづくり、思考力や判断力づくりのきっかけとなる経験や志向と関連が強かった。特に「理科や科学に関連する話をよくした」との関連が非常に高かった。
過去1年以内に訪れた施設との関連では、科学技術に対する関心が低い層ほど、「科学館・博物館・プラネタリウム」に「行っていない」割合が高かった。「動物園・水族館・植物園」や「図書館」は、科学技術に対する関心が低い層でも比較的よく訪れていた。
全体では、「美術館・コンサートホール・劇場」「サイエンスカフェ」を含めた5施設のいずれも1年以内に「行っていない」という人は、科学技術に対する関心が低い層ほど顕著に増大した。区分別では、科学技術への関心がもっとも高いAの18.9%に対し、科学技術への関心がもっとも低いEは55.4%と、36.5ポイントもの開きがあった。
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