電子黒板利活用のメリットとデメリット…小学校教員の声

 イードは7月27日、授業における電子黒板の利用状況および利用の可能性に関して、小学校教員4名にインタビュー形式で調査を行った。日立ソリューションズとエプソン製の電子黒板機能内蔵型プロジェクターを使用しながら、使用感や、学校での使い方を聞いた。

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日立ソリューションズ、電子黒板機能付き超短焦点プロジェクター(CP-TW3003J)
日立ソリューションズ、電子黒板機能付き超短焦点プロジェクター(CP-TW3003J) 全 4 枚 拡大写真
◆電子黒板を使うメリット

 電子黒板は普及の過渡的な段階だが、現状での電子黒板のメリットとデメリットについて、インタビュー時に使用してもらった日立ソリューションズ製(CP-TW3003J)とエプソン製(EB-595WT)の電子黒板に対する感想も含め、メリットをまとめた。

・視覚に訴えることができ、児童の興味・関心を惹くことに役立つ
 掲示内容を簡単にすばやく拡大表示、見てもらいたい部分の焦点化、動きのあるコンテンツの表示などによって、子どもたちの目を前に向けて集中させることが容易にできる。「児童の反応が紙とは違う」「視覚的に行程を説明できるため、指示が通りやすい」「図形の授業は紙でもできるが、電子黒板だといろいろなパターンを試せる」「多くの子が『やりたい』という」などの意見が聞かれた。

・画面に直接書き込むことができ、消去も容易にできる
 大型テレビとパソコンの組合せの場合、教員は操作するつど、パソコンのところに行かなければならないが、電子黒板は直接ボード上に書き込みができ、すぐに消すこともできる。また、ペンで操作するため、児童にも扱いやすい。「子どもたちにプレゼンをさせると、パソコンだと操作だけに集中しがちだが、電子黒板ならボード上にペンで書いたり、手で指し示したりしながら、同時に話すことができる」といった利点があげられた。

・書いたものをデジタルデータで残すことができ、あとで呼び出せる
 デジタルであることの大きなメリットが、電子黒板上に書いた文字や図を保存できることだ。「次の授業で保存した内容を呼び出して、すぐにその続きから始められる」「授業内容の振り返りが容易」と、従来の黒板の板書では実現できないよさを認めている。

・2種類の電子黒板を使って感じたメリット
 「ペンだけでなく指も使える」「同時に黒と赤2色のペンが使える」「フリーハンドで書いた図形の補正機能がある」「実物投影機の画像に重ねて文字や線が書き込める」「スポットライト機能」「書き込んだ文字のテキスト変換」「レスポンスが速い」「PCなしでも使える」。
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《鈴木良子》

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