電子黒板利活用のメリットとデメリット…小学校教員の声

 イードは7月27日、授業における電子黒板の利用状況および利用の可能性に関して、小学校教員4名にインタビュー形式で調査を行った。日立ソリューションズとエプソン製の電子黒板機能内蔵型プロジェクターを使用しながら、使用感や、学校での使い方を聞いた。

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日立ソリューションズ、電子黒板機能付き超短焦点プロジェクター(CP-TW3003J)
日立ソリューションズ、電子黒板機能付き超短焦点プロジェクター(CP-TW3003J) 全 4 枚 拡大写真
◆小学校教員は、電子黒板に何を求めているのだろうか

 電子掲示板に求めていることを、電子黒板の利用状況調査の結果で見ると、「授業準備のしやすさ」(67.3%)、「操作性」(59.3%)、「移動・設置のしやすさ」(58.4%)、「画面の見やすさ」(58.4%)、「学習の効果」(56.6%)、「教材の種類」(51.3%)、「授業の効率化」(49.6%)などを、半数の教員があげている。

 このうち、移動・設置に関する問題は、政府が推進する「教育のIT化に向けた環境整備4か年計画」により、平成29(2017)年度末までに各教室に電子黒板とノートパソコンが1台ずつ配備され、ほぼ解決する。そして、1人1台のタブレット端末の環境が実現される平成32(2020)年頃には、デジタル教科書・教材も充実し、電子黒板は授業に必須のものになると予想される。

 ただし、現状も、設備・環境が整う将来であっても、電子黒板を使うには、組み合わせて使う機器・教材も含めて、操作方法やある程度のトラブルの対応法など、習得しなければならないことが多い。「もっと子どもと関わる時間を増やしたい」と考えている多くの教員たちが求めているのは、できるだけ負担も不安もなく、使いやすく、効率的に授業を進行して学習効果を高めることだろう。それは、電子黒板単体では実現できない。周辺機器および従来からの黒板などの道具との併用で、それぞれの特長を活かした授業展開をする必要がありそうだ。

 調査は7月27日、リセマム編集部が、リセマムを運営するイード(東京都新宿区)において、イードのリサーチ事業部の協力のもと実施した。小学校教員男女各2名ずつに出席いただき、個別にインタビューを行った。
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《鈴木良子》

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