全国の私立学校関係者が広尾学園に集結、ICT活用事例を公開授業で紹介
10月17日、広尾学園中学校・高等学校において「第62回 全国私学教育研修大会東京大会」のICT活用部会が開催された。全国の私立学校担当者が広尾学園に集まり、ICTを活用した公開授業を視察した。
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
ICT活用部会では、同校の本科クラス、インターナショナルクラス、医進・サイエンスコースの授業が公開され、午後には同校の先生生徒によるパネル・ディスカッション、マイクロソフト、Googleなどの教育に対する取組みのセミナーなどが行われた。
このうち、中学生の英語(2年・3年)と理科(2年)の公開授業、そして高校の研究授業(医進・サイエンスコース1年)を取材した。
◆中2英語では英作文を音読したMP3ファイルを活用
中学2年の英語の授業では、英作文の単元が行われた。内容は、出題された日本語の文章を英文にし、生徒は発音しながら答えるというもの。ただし問題文は教科書に載っているようなものだけでなく、実用的な文章が混ぜられていたのが特徴だ。
教え方は、単語を暗記して文法で組み立てる作文というより、センテンスをまるごと覚えることで、実用的な会話や英語文章の理解を深めることができるようデザインされていた。単語や文法ありきで教えると、英語を翻訳語の日本語で考えてしまうため、実用的な英語を学ぶという意味では中学生に適した教え方だろう。
その後、iPadを利用して好きな有名人を選び、その人を説明する文章を英語で書くという課題に生徒は取り組んだ。選ぶ有名人は、歴史上の人物、芸能人、作家、学者、政治家などだれでもよく、出来事などでもよいと幅広く設定された。この課題では、最終的に自分で音読した音声データをメールで先生に提出することで完結。音声データを提出させることで、生徒の英文法や単語力だけでなく、発音も評価できることが特徴だ。
◆中3英語では構文の組み立て文章の作成を実践
中学3年の英語では、テキストに載っているアメリア・イヤハート氏(女性初の大西洋横断飛行を成功させた人物)に関する日本語要約文章を英語に訳す授業が行われていた。生徒たちは、黒板に示された問題文と、これまでに学習した熟語などを組み合わせながら英訳に励んだ。
その後、要約部分だけでなく、物語全体を自分の言葉で英語の文章にまとめるという課題が出された。生徒たちは、iPadのテキストエディタを開き、要約文章を画面の1ページくらいに収まるようまとめた。出来上がった英語の要約文は、メールで先生に提出される。
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