大分県が魅力あるワンランク上の授業「新大分スタンダード」を公表

 大分県教育委員会は11月5日、ワンランク上の授業を推進する「新大分スタンダード」を公表した。習熟の程度に応じたきめ細かな指導の充実や問題解決的な授業を展開し、ワンランク上の魅力ある授業を目指す。

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新大分スタンダード
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 大分県教育委員会は11月5日、ワンランク上の授業を推進する「新大分スタンダード」を公表した。習熟の程度に応じたきめ細かな指導の充実や問題解決的な授業を展開し、ワンランク上の魅力ある授業を目指す。

 同教委は、平成25年度間の学力向上対策の成果と課題の1つとして、低学力層の児童生徒にやさしい3つの授業改善「大分スタンダード」を推進してきた。今回、内容をブラッシュアップし「新大分スタンダード」として「学びに向かう力」「思考力・判断力・表現力」を育成していく。

 改善したのは、「めあて」と「振り返り」のある1時間完結型の授業、板書の構造化・板書とノートの一体化、習熟の程度に応じたきめ細かい指導の充実について。さらに、生徒指導の3つの機能である「自己決定の場の設定」「自己存在感を与える場の設定」「共感的人間関係を育む場の設定」を生かし、問題解決的な展開の授業を単元あるいは1単位時間で行う。

 具体的には、考えてみたい・やってみたい・やりがいがあるといった学ぶ意欲を引き出す課題を設定。課題解決のための資料検索や実験・観察、体験などの情報収集、比較・分類などの整理分析で判明したことの発信・交流を行う。さらに学習の成果を実感させる単元の振り返りや評価を実施する。

 今後の取組みとして、基礎的・基本的な知識・技能を確かに定着させる補充指導および家庭学習指導、子どもの思考力・判断力・表現力を育成する授業の実施など、学力向上にかかわる行動を掲げている。

 大分県は今年4月に実施された全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で、小学生は全科目で全国平均を上回る結果になっている。また、市町村教育委員会の同意を得て、市町村ごとの結果や成果をあげている学校の結果や取組みを公表している。

《田中志実》

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