【大学受験2015】2015年度大学入試総括、文低理高崩れ現役中心…河合塾
河合塾は6月15日、2015年度の大学入試動向を分析し、総括した結果を公表した。ポイントとして、「現役中心入試へ」「新課程初年度入試」「文低理高崩れる」の3点をあげている。
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全国の受験生の大学入試結果追跡データと各大学から提供された入試結果を基に2015年度大学入試動向を分析し、総括した。
大学志願者数は、18歳人口の増加に伴い現役生が増加した一方、既卒生(浪人生)は前年より減少。現役中心の入試へシフトした。既卒生の減少は今後も続く見込みで、現役中心の入試へ一層シフトしていくと予想している。
数学と理科は新課程の初年度入試となり、新しい分野から満遍なく出題された。センター試験の理科では科目編成が大きく変わり、受験生の志願動向にも影響。負担感増で国公立・私立センター方式が敬遠され、センター試験では国立大の受験に必要な7科目以上の受験生が減少した。
文理別の受験者数では、就職環境の好転、文系の易化から不人気色の強かった社会科学系の人気が復活。理系人気にも陰りがみえ、数年続いた「文低理高」が崩れた。
学部系統別の志願状況でも国公立、私立ともに志願者増が続いていた理・工・農学系、医療系の人気が頭打ちとなり、「法・政治」など社会科学系の志願者が増加した。薬学部では志願者が前年度から大きく減少し、国公立大の前期87%、中期83%、私立大95%となった。
国公立大(前期)の志願者数では、「難関10大学」は前年比99%と敬遠の動きはみられなかった。一方、「準難関・地域拠点大10大学」と「その他の大学」では、理系の志願者が減少した。合格者数は、学部の新設、後期縮小に伴う募集人員増により、国公立大全体で前年比101%と増加した。
私立大の志願者は、一般方式で前年比102%と増加、センター方式で前年比98%と減少した。合格者数は、一般・センター方式とも前年比104%と志願者の伸び率以上に増加し、倍率は下がった。
地区別の志願者数では、首都圏や近畿など都市部の増加が目立った一方、北海道、東北、九州などでは減少した。私立大受験生の地域間移動の状況では、北海道、北陸、東海、中国・四国地区では地元の大学を受験する割合がさらに上昇した。
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