ティームティーチングや習熟度指導…少人数教育を提言

 文部科学省は9月11日、「教職員等の指導体制の在り方に関する懇談会」の提言を公表した。アクティブ・ラーニングの視点に立った学びを推進するため、ティーム・ティーチング(TT)や習熟度別少人数指導を実現するよう提言している。

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TT・習熟度別少人数指導・少人数学級の概念図
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 文部科学省は9月11日、「教職員等の指導体制の在り方に関する懇談会」の提言を公表した。アクティブ・ラーニングの視点に立った学びを推進するため、ティーム・ティーチング(TT)や習熟度別少人数指導、少人数学級をはじめとする少人数教育を実現するよう提言している。

 同懇談会は、平成28年度概算要求に向けた検討を行うため、平成27年7月に設置された。

 提言では、アクティブ・ラーニングなど、課題発見・解決能力や論理的思考力、コミュニケーション能力などを育むためには、個々の児童生徒の興味・関心、理解や習熟度に応じたきめ細かな指導を一層充実させていくことが不可欠であると指摘。TT、習熟度別少人数指導、少人数学級をはじめとする少人数教育の推進が、今後とも重要な政策課題であるとした。

 今後の教職員定数の在り方については、「学校や地域の実情に応じ、より弾力的に個に応じた多様で柔軟な指導方法が工夫できるよう、さまざまな方法のベストミックスを学校現場に応じて実現できるような措置とするべき」とした。

 財務省の審議会や会議が、児童生徒数の減少を背景に示した教職員定数合理化計画については、「学校現場を取り巻く課題が複雑化・困難化する状況や時代の変化に対応した新しい教育に取り組まなければならない状況をまったく考慮しておらず、机上の空論によるものと指摘せざるを得ない」と批判している。

 平成27年度の概算要求では、新たな教職員定数改善計画案として「10か年で3万1,800人、平成27年度は2,760人の定数改善」を要求したが、財政当局との予算折衝の結果、平成27年度予算は900人の定数措置にとどまっている。

《奥山直美》

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