英語教材、効果の秘密はディズニーと母国語方式…DWE松原浩一副社長

 幼児および小学生の保護者を対象にした英語教材の満足度で表彰する「イード・アワード2015 子ども英語教材」で、ワールド・ファミリーの「ディズニーの英語システム」が、「効果がある英語教材」の部門賞を獲得した。

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ワールド・ファミリー代表取締役副社長の松原浩一氏
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◆勉強せずに覚える「母国語方式」システム

--DWEはどのように始まったのでしょうか。

松原氏:DWEの教材は1970年代、「第二言語としての英語習得プログラム」の第一人者であるハーバード大学のアン・ダウ教授の言語学的なバックボーンをもとに作られました。その際、小さな子どもでも飽きずに学ぶためにはディズニーのキャラクターを使いたいということで、アメリカのディズニー本社に交渉しライセンス許諾を受けたのが始まりです。開発には5年ほどかけ、1977年に発売されました。

--もうすぐ40年になるのですね。

松原氏:最近では2世代にはわたって使っていただいている方や、仕事でお会いした方に「子どもの時にDWEを使っていました」と言われることもあります。ディズニーのキャラクターに関していえば、その後ディズニーランドもつくられ、40年近く経っていても、いまだ世界で大人気のキャラクターです。

◆勉強してはダメ、方針は「保護者の方は教えないでください」

--母国語と同様のプロセスで子どもが英語を学ぶメリットはどういったところですか。

松原氏:まず、母国語方式の一番のメリットは「わざわざ勉強しなくても良い」ということ。むしろ勉強してはダメなんですね。あくまで楽しんで、日々の生活の中で自然にできていくという前提で行っています。日本語を身に着ける時のように、もっとも自然な形で言葉を習得するのは、幼少時期からの母国語習得方式が一番良いと思っています。

--そのために、保護者はどう関わったら良いでしょうか。

松原氏:DWEの方針のひとつに、「保護者の方は教えないでください」というのがあります。「DWEは親が英語をしゃべらないといけない、親が頑張らないといけない」という噂もあるようですが、実はその逆です。お子さまが教材で遊ぶための環境を作ることは保護者の方にお願いしますが、保護者自身が教材を使ってお子さまに単語を教えたり、本を読んであげたりする必要はありません。

 また、「ワールド・ファミリー・クラブ」という有償の会員サービスがあります。DWEの教材に精通したネイティブスピーカーの先生が、お子さまと一緒に英語の歌を歌ったり、英語の会話をしたりといったサポートを週に一度行っております。そういう意味でも保護者の方が頑張らなくても良いシステムになっていて、ネイティブスピーカーの先生が110人、総スタッフ150人体制で運営しています。

◆会員向けの参加型イベントが大好評

--「ワールド・ファミリー・クラブ」では教材以外のサポートが受けられるということですね。

松原氏:この「ワールド・ファミリー・クラブ」は、教材を購入した際に入会できるもので、月額の会費が必要になっています。1世帯3,000円強で、テレフォン・イングリッシュ以外にも、教材の修理や交換なども無償でサポートしています。

 また、クラブの特典として人気なのがイベントです。ネイティブスピーカーの先生は、テレフォンコール以外でも毎週日本各地で英語コンサートを開催しています。20~30人規模の小さいイベントから、1,000人の大きなイベントまであり、クラブの会員はこのイベントに参加できます。普段、テレフォン・イングリッシュの「フリートーク」や「リッスンオンリー」でお話している先生がコンサートに登場するので、子どもも保護者の方も盛り上がり、モチベーションアップに繋がっているようです。英語学習は楽しくないと続かないので、その工夫のひとつとして提供しています。

--イベントの内容の詳細を教えてください。

松原氏:ただ見ているだけのイベントはひとつもありません。一緒に歌を歌ったり、先生が観客に向けて質問したりと、舞台と観客のキャッチボールがたくさんあるイベントです。それだけでなく、イベントの前後には、先生と直接話せる時間も設けていますので、好きな先生とお話したりサインをもらったりと、コミュニケーションの機会があります。

 英語教材の継続には、「リアルな繋がり」を持つこともモチベーションのひとつです。家でDWEを使っているだけだと飽きてしまいます。こうしたクラブイベントやテレフォン・イングリッシュに参加することで、小さなお子さまもやる気がアップするようです。

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《相川いずみ》

教育ライター/編集者 相川いずみ

「週刊アスキー」編集部を経て、現在は教育ライターとして、ICT活用、プログラミング、中学受験、育児等をテーマに全国の教育現場で取材・執筆を行う。渋谷区で子ども向けプログラミング教室を主宰するほか、区立中学校でファシリテーターを務める。Google 認定教育者 レベル2(2021年~)。著書に『“toio”であそぶ!まなぶ!ロボットプログラミング』がある。

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