高3生の約9割が成長を実感…主体性や積極性が大切

 ベネッセ教育総合研究所の「高校生活と進路に関する調査」によると、高校3年生の約9割が成長を実感しており、その中でも高校時代の活動に積極的だったり、主体的に進路を選択したりしている生徒のほうが、成長実感がより高い傾向にあることがわかった。

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「高校3年間で自分は成長した」割合
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 ベネッセ教育総合研究所の「高校生活と進路に関する調査」によると、高校3年生の約9割が成長を実感しており、その中でも高校時代の活動に積極的だったり、主体的に進路を選択したりしている生徒のほうが、成長実感がより高い傾向にあることがわかった。

 「高校生活と進路に関する調査」は、東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所の共同研究「子どもの生活と学び」研究プロジェクトの第1回親子調査のための、プレ調査として実施したもの。高校卒業段階の高校3年生が「高校生活を振り返ってどれくらい成長実感を持っているのか」「何が成長実感に影響するのか」「どれぐらい主体的に進路選択を行っているのか」を明らかにした。

 調査は2015年3月から4月上旬にかけて、郵送による自記式質問紙調査により行われ、全国の高校3年生(2015年3月時点)483名から回答を得た。

 高校生活を振り返って「自分は成長した」に「(とても+まあ)あてはまる」と回答した生徒は89.3%。一方で、「(あまり+まったく)あてはまらない」と回答した生徒は10.6%だった。

 成長を強く実感した生徒には、「高校生活での活動に積極的」「人の考え方や話でわくわくした経験や体験をしている」「自分で何か目標を設定して達成している」「主体的に進路を選択している」というような特徴が、成長を実感していない生徒に比べると多い傾向にあったという。

 また、将来に対する希望では全体の72.7%が「社会のために貢献したい」に「(とても+まあ)あてはまる」と回答したが、実際の高校生活で「社会問題について真剣に考えた」に「(とても+まあ)あてはまる」と回答した人は40.8%にとどまった。その中でも、「社会問題への関心」を持ち、「自分にできることをしている」もしくは「自分にできることを考えている」生徒ほど、より主体的に進路選択を行っていることもわかった。

 「進路選択の主体性」と「どのような職業に就くか」を意識した時期の関連をみた調査では、主体的に進路選択を行った生徒ほど、より早い時期から「どのような職業に就くか」を意識している傾向がみられたという。

 「高校生活と進路に関する調査」では、ほかにも「高校での学びや生活」「進路選択」などについて調査を実施した。詳しい調査結果は、ベネッセ教育総合研究所の初等中等教育研究室のページで公開している。

《外岡紘代》

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