濡れてしまっても捨てないで…大雨被害を受けた写真や書類の救済策

 大雨の被害を受け、北海道立文書館は大切な写真や書類が水につかってしまっても、すぐに捨ててしまわないよう緊急メッセージを発表した。家庭でも適切に処置すれば修復が可能な場合もあるため、対処法を紹介し資料の保存を呼びかけている。

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 大雨の被害を受け、北海道立文書館は大切な写真や書類が水につかってしまっても、すぐに捨ててしまわないよう緊急メッセージを発表した。家庭でも適切に処置すれば修復が可能な場合もあるため、対処法を紹介し資料の保存を呼びかけている。

 北海道立文書館は、大雨による被害者にお見舞いを述べるとともに、全国の文書館などのWebサイトから、水濡れした写真や書類を修復する方法を紹介している。

 歴史資料ネットワークによると、水濡れした冊子にしてはいけないのは、無理にこじ開けたり、アイロンやドライヤーで急激に乾燥させたりすること。消毒用エタノールや新聞紙などを利用し、水濡れ度合いに応じた措置を行う。

 広島県立文書館による「土砂災害で被災したアルバム・写真への対処法(手引き)」では、写真の修復方法を画像とともに詳しく紹介。透明シートがある糊付き台紙のアルバムやポケットアルバムに泥や水が入り込んだ場合、写真プリントが長時間濡れた状態となり、放置するとカビやバクテリアが繁殖して写真の損傷が進んでしまうと指摘。なるべく早くアルバムから写真を取り出し、写真をバットの水道水に浸し、指の腹や筆で写真の表面をなでるようにして汚れを取るなど汚れに応じた対処をする。念のため、作業前に必ず作業するプリントの画像をデジタルカメラで撮影しておくことを勧めている。

 そのほか、埼玉県地域史料保存活用連絡協議会や国立公文書館による水濡れ救済策を紹介。完全に乾かすためには専門家の技術が必要な場合が多いが、各所とも修復に関する相談は随時受け付けており、貴重な資料の保存を呼びかけている。

《勝田綾》

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