中・高校図書館へシステム導入を推進、DNPとJDLSが資本提携

 大日本印刷とグループ会社の図書館流通センターは10月31日、日本電子図書館サービスとの資本提携を発表。新刊本やベストセラーなどのタイトルをラインアップに加え、公共・大学の図書館だけでなく、高校・中学校の図書館への電子図書館システムの導入を進めていく。

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DNPとJDLSが資本提携
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 大日本印刷とグループ会社の図書館流通センターは10月31日、日本電子図書館サービスとの資本提携を発表。新刊本やベストセラーなどのタイトルをラインアップに加え、公共・大学の図書館だけでなく、高校・中学校の図書館への電子図書館システムの導入を進めていく。

 大日本印刷(DNP)は2010年、公共図書館の受託運営業務で高いシェアを持つ図書館流通センター、大学図書館に強みを持つ丸善雄松堂というグループ会社2社と共同で、電子図書館システムの提供を開始。2014年からは日本ユニシスの協力のもと、クラウド型の電子図書館サービスを提供している。2016年9月現在、公共・大学あわせて約50の自治体・大学の図書館で利用されており、文芸・ビジネス・言語学習・専門書の分野を中心に、出版社から利用許諾を得た約2万5,000タイトルを扱っている。

 今回、資本提携の相手となった日本電子図書館サービス(JDLS)は、紀伊國屋書店、KADOKAWA、講談社の出資によって設立されている。国内の有力出版社から電子書籍の提供を受けており、「LibrariE(ライブラリエ)」という独自の電子図書館サ-ビスを展開。閲覧可能な回数や期間に制限を設けるなど、著作権者の利益に配慮しながら、新刊本やベストセラーなどの生活者に人気の高いコンテンツを電子図書館に提供している。

 JDLSの電子図書館サービス、および若年層に人気の高いライトノベルなどのコンテンツが加わることで、DNPが取り扱うタイトル数は約4万にのぼる。JDLSへは、DNPの図書館サービスのライセンス提供を行うなど、連携を深めて電子図書館サービスの普及を加速させる考え。2018年度までの累計で、8万タイトルの販売および200自治体での電子図書館サービスの導入を見込んでいるという。

《黄金崎綾乃》

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