科学への関心が低下、OECD平均下回る…PISA2015
OECD生徒の学習到達度調査「PISA2015」の結果によると、日本の高校生の科学に対する態度は、OECD平均と比べて肯定的な回答をした生徒の割合が依然として低く、「科学の楽しさ」については前回の2006年調査時よりも低下していることが明らかになった。
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
PISA2015は、15歳児を対象とした、科学的リテラシー、読解力、数学的リテラシーの3分野に関する学習到達度調査。72か国・地域(OECD加盟35か国、非加盟37か国・地域)の約54万人の生徒を対象に実施。2000年より3年ごとに実施されており、2015年は科学的リテラシーを重点的に調査した。
72か国中、日本は科学的リテラシーが2位、数学的リテラシーが5位、読解力が8位。OECD加盟35か国でみると、日本は科学的リテラシーが1位、数学的リテラシーが1位、読解力が6位で、科学と理科については過去最高の順位となった。
しかし、生徒の科学に対する態度は、OECD平均と比べて肯定的な回答をした生徒の割合が依然として低い。特に「科学の話題について学んでいるときはたいてい楽しい」「科学についての本を読むのが好きだ」「科学について学ぶことに興味がある」といった「科学の楽しさ」指標をみると、日本はOECD平均より低い。経年変化では、2006年の-0.26から、2015年は-0.33へ低下している。
生徒の科学に対する態度と科学的リテラシーの平均得点は相関関係があり、指標が1単位増加すると得点が高まる傾向にあるという。
なお、国際教育到達度評価学会(IEA)が2015年に実施した国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)の調査結果によると、日本は、小学校算数が5位、小学校理科が3位、中学校数学が5位、中学校理科が2位と、すべての教科で5位以内にランクインし、過去最高となった。
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