春から夏にかけて発生する光化学スモッグ、体調管理にも注意

 東京都教育委員会は5月16日、平成29年度の学校における光化学スモッグ対策をWebサイトに掲載した。体調によって光化学スモッグの影響を受けやすくなるので、家庭でも健康管理について協力を求めている。

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 東京都教育委員会は5月16日、平成29年度の学校における光化学スモッグ対策をWebサイトに掲載した。体調によって光化学スモッグの影響を受けやすくなるので、家庭での健康管理について協力を求めている。

 自動車や工場・事業場などから排出される大気中の窒素酸化物や揮発性有機化合物(VOC)が太陽光線(紫外線)を受けて、光化学反応により二次的汚染物質を生成することにより発生する「光化学スモッグ」。春から秋にかけて、日差しが強く気温が高い、風の強い日に発生し、屋外で活動している場合、目やのどの痛み、呼吸困難、意識障害などの重大な被害をもたらす可能性もある。

 東京都教育委員会では、学校として一層の注意が必要だとして「平成29年度学校における光化学スモッグ対策」のとおり、積極的に対策を講じること、被害発生時には適切に対応するよう求めている。

 学校における光化学スモッグ対策では、日常の備え、緊急時の措置、被害発生時の措置、光化学スモッグに対する措置の一覧表などを掲載。学校については、被害防止や被害発生時に対処するため、学校医などを含めた教職員を主体とする校内の対策組織を整備しておくことを明記している。

 また、睡眠不足や朝食抜き、過労などの場合は光化学スモッグの影響を受けやすいという。児童・生徒に対して、平素から節度ある規律正しい生活をするよう指導するとともに、家庭に対しても協力を求めるよう提言している。

 光化学スモッグによる被害は昭和45年ころから問題となっており、東京都における過去10年の注意報(警報)の発令期間は平均89.1日、平成28年の発令期間は94日だった。直近の光化学スモッグによると思われる被害では、平成25年に発生した杉並区の事例がある。校庭でクラブ活動中の高校生2名に、のどの痛みやせき、息苦しさなどの被害があったという。

 東京都では、「東京都光化学スモッグ情報」Webサイトにて、各地域のオキシダント濃度などの情報を発信している。当日または翌日のオキシダント濃度の予測も確認できる。

《黄金崎綾乃》

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