【大学受験】2017年度入試、私立大学39%が定員割れ…合格者数も減少

 河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」は8月4日、入試・教育トピックスに「私立大の定員割れ大学数は減少」を掲載した。私立大学ののべ志願者数は388万2,573人で、定員割れ大学の割合は39%と前年度より減少。地域別では四国の定員充足率の低さが目立った。

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 河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」は8月4日、2017年度(平成29年度)入試に関し、入試・教育トピックスに「私立大の定員割れ大学数は減少」を掲載した。私立大学ののべ志願者数は388万2,573人で、定員割れ大学の割合は39%と前年度より減少。地域別では四国の定員充足率の低さが目立った。

 河合塾の「私立大の定員割れ大学数は減少」は、日本私立学校振興・共済事業団が発表した2017年度の私立大学・短期大学の入学志願動向の調査結果から、2017年度入試の特徴をまとめている。PDF形式2ページで構成されており、Kei-Netから誰でも閲覧できる。

 2017年度の私立大ののべ志願者数は、前年度より約25万3,000人増の388万2,573人で、5年連続の志願者増となった。河合塾は増加の要因について、複数方式に出願した際の受験料割引1度の出願で複数学部・学科を併願できる仕組みを導入する大学が増えたことが、受験生1人あたりの受験校数増加につながっていると分析している。

 一方で、合格者数は123万8,199人と前年度より約7,700人減少。2016年度までの7年間、連続して増加していた合格者数だが、2017年度入試では減少に転じた。定員超過による国からの補助金不交付に関わる定員超過率が年々厳格化されていることが影響している。

 2017年度入試に関わる定員割れ大学は前年度より28校減少し229大学。大学581校に対する割合は39%だった。前年度の45%から6ポイント下降しており、ここ10年でみても、定員割れ大学の割合が40%未満となったのは2010年度の38%、2011年度の39%のみとなっている。河合塾によると、定員充足率50%未満となっている定員割れが深刻な大学の数も、5校減少して8校になったという。

 地域別の定員充足率では、東京、東海、京都・大阪で充足率が高い。一方で、北海道、甲信越、中国、四国などで定員充足率は100%を割り込む。特に四国は91.9%と定員充足率の低さが目立つ。

 学部系統別の状況では、医学が志願倍率28.6倍と突出している。このほか、理・工学系の11.3倍農学系の11.0倍薬学8.8倍が高倍率。定員充足率が100%を割り込んでいるのは、歯学、薬学、家政学となっている。歯学の定員充足率は81.8%と、13の学部系統の中でもっとも低い。また、薬学は志願倍率は高いにも関わらず、定員充足率は100%を割り込む結果となった。

《黄金崎綾乃》

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