【中学受験】合格の秘訣は苦手科目・単元の克服にあり…「国語」苦手は1年生の6割

 中学受験の情報ポータルサイト「かしこい塾の使い方」は10月11日、中学受験を目指す子どもをもつ保護者を対象としたアンケート調査の結果を発表した。どの学年も苦手な科目に「国語」をあげる子どもが多く、1年生で約6割を占めた。

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 中学受験の情報ポータルサイト「かしこい塾の使い方」は10月11日、中学受験を目指す子どもをもつ保護者を対象としたアンケート調査の結果を発表した。どの学年も苦手な科目に「国語」をあげる子どもが多く、1年生で約6割を占めた。

 中学受験の苦手科目・単元に関するアンケートは、かしこい塾の使い方に会員登録するメルマガ会員のうち、中学受験を目指す子どもを持つ保護者165名を対象に実施した。調査期間は9月13日~20日。

 子どもは勉強が得意だと思うかたずねたところ、「まあ得意」が53%ともっとも多く、「ふつう」25%、「あまり得意ではない」14%、「非常に得意」5%、「得意ではない」2%が続いた。「非常に得意」と「まあ得意」の合わせて58%が得意だと回答した。

 子どもの苦手科目について学年別にたずねたところ、どの学年も共通して国語が苦手な子どもが多く、1年生で約6割と低学年になるほど顕著に出ている。低学年のうちは先取り学習よりもさまざまな体験をさせてあげることや親子の会話が大切になるという。

 主任相談員の西村則康氏は「どの科目にしろ、まずは何が苦手なのかをはっきりさせることが重要です。どの分野の何が苦手というのが曖昧なまま、ただ闇雲に勉強をさせても、それは非効率です。効率の良い学習を進めて、できる限り苦手意識を持たないように、克服するための方法をお子さんといっしょに考えていきましょう」とアドバイスしている。

 苦手意識を持つ4~6年生が多かった物理分野については、「てこ・滑車・ばね」「電気」の単元が苦手だという子どもが多かった。主任相談員の辻義夫氏は、「物理単元には、全体の10%程度しか暗記の要素がなく、多くの計算問題が出題されます。つまり、物理には算数の解き方の知識も要求されます。苦手意識のあるお子さんが多い分野ではありますが、逆に言えばライバルたちに大きく差をつけることができる分野でもありますから、単元ごとにきちんと理解を積み重ねておきたいところですね」とコメント。

 社会の苦手単元については、3年生までは苦手意識を持つ子どもが少なく、4年生以降になると苦手単元が出てくるようだ。特に4年生以上は「地理分野」が苦手だという子どもが多く、5年生で過半数を占めた。主任相談員の馬屋原吉博氏は「地理といえば『日本地図を覚える』『各地の特産品を覚える』といったように暗記分野というイメージが強いですし、暗記に時間をかける勉強法の受験生が多いのも事実です。しかし、ひたすら覚えるだけでは効率的な勉強法とはいえません。受験では、単純な知識を問われることは少なく、むしろ知識があることを前提とした思考力を試す問題が出題されます。そこで、暗記したことに理由付けしてみてはどうでしょうか。『なぜ』と疑問を持ち理由付けすることで各県の気候や特徴を覚えることができるだけでなく、ほかの問題を解く時の判断材料として利用できます。この判断材料こそが思考力を養う肥料となるのです」と解説している。

 苦手克服方法について自由回答方式でたずねたところ、「嫌なこととして拒否しないように子どもの興味が少しでも湧くような雑学や予断をプラスαにして覚えさせたり印象付けをしている」「とにかく苦手な問題をといて数をこなす」「家庭の会話の中で勉強と思わせない程度にクイズなどを出したりしている」など多数の回答があった。一方で「苦手分野が多く何から手をつければいいかわからない」「克服方法がわからない」などの悩みも寄せられた。

 すべてのアンケート結果と解説は、「かしこい塾の使い方」のメルマガ会員登録(無料)をすれば閲覧できる。

《工藤めぐみ》

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