東京都、グローバル人材育成計画を策定…鍵は「使える英語力」
東京都教育委員会は2018年2月8日、「東京グローバル人材育成計画 '20(Tokyo Global STAGE '20)」を策定し、Webサイトに掲載した。「生徒の英語力」「教員の英語力」「国際交流」という3つの目標を掲げ、20の施策に取り組む。
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
「東京グローバル人材育成計画 '20(Tokyo Global STAGE '20)」は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックとその先を見据え、成熟した都市「東京」の姿と、そこにあるこれからのグローバル人材育成に向けた学校教育の在り方を明示するために策定された。教育の視点からグローバル人材が活躍する未来像を描き、実現のための今後3年間における具体的施策をファーストステージとして示している。
育成すべき人材像には、「社会や世界の動きを見通し、自ら人生をたくましく切り拓く人材」や「日本の未来を担い、東京の発展を支え、リードする人材」があげられている。東京都教育ビジョンなどで示されてきた「『使える英語力』の育成」「豊かな国際感覚の醸成」「日本人としての自覚と誇りの涵養」の3つの柱をもとに、「授業の質を高める」「学ぶ時間・機会を増やす」「学ぶ意欲を高め、学び続ける」 という方向性が打ち出された。
計画の目標は、「生徒の英語力」「教員の英語力」「国際交流」の3つ。たとえば「生徒の英語力」では、英検準2級程度の英語力を有する高校生を2017年度の38.3%から2020年度には60%とすることを目標としている。教員の英語力は、英検準1級程度以上の英語力を有する中学校教員の割合を2017年度の48.0%から2020年度には65%にする。
具体的な施策として、小学校英語の教科化等への対応、最新の英語教授法の習得、ICTを活用したスピーキング能力の向上、海外留学への支援のほか、都立高等学校入学者選抜利後学力検査の改善など、20の施策が掲げられた。各施策には個別に取組みの方向性が設定されている。
施策2「中学校における『わかる』『使える』を実現する英語授業の推進」をすると、少人数・習熟度別指導の推進、「中学校英語教育推進モデル地区」の指定、パフォーマンステストの普及・啓発に取り組む。パフォーマンステストは、2017年度に検討委員会を設置し、教員研修を実施。また、2017年度に指導者用DVDの作成・配布し、2018年度に指導資料の普及・啓発を実施。2019年度までの3年間で中学校英語科教員全員に実施するという。
また、2017年度11月9日~12月11日に実施された素案に対する意見募集の結果も公表。40件32人から意見の提出があり、おもな意見(要旨)とともに、東京都教育委員会の考え方が一覧にまとめられている。これらの資料は、東京都および東京都教育委員会Webサイトに掲載されている。
《黄金崎綾乃》
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