東京都、自殺対策の取組指針・指導教材を全公立学校に配布

 東京都教育委員会は平成30年2月22日、児童・生徒の自殺予防対策強化を目的に作成した学校における取組みおよび指導資料を公表。平成30年3月上旬に都内全公立学校に配布するとともに、適切な援助希求行動ができるように児童・生徒へのメッセージを発信する。

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SOSの出し方に関する教育を推進するための指導資料
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 東京都教育委員会は平成30年2月22日、児童・生徒の自殺予防対策強化を目的に作成した学校における取組みおよび指導資料を公表。平成30年3月上旬に都内全公立学校に配布するとともに、適切な援助希求行動ができるように児童・生徒へのメッセージを発信する。

 東京都教育委員会では、学校における自殺予防対策をさらに強化することを目的として平成29年度に自殺予防教育推進委員会を設置し、おもに子どもに困難やストレスへの対処方法を身に付けることができるようにするための指導の在り方などについて検討してきた。

 今回公表した「学校における児童・生徒の自殺対策の取組」は、学校における自殺予防対策の指針となる資料。過去に発生した都内公立学校の子どもの自殺事案に関する検証などを踏まえ、学校における子どもの自殺対策の重点を網羅的に6項目示し、重点ごとに具体的な取組みをまとめている。

 あわせて、授業で活用するためのDVD教材「SOSの出し方に関する教育を推進するための指導資料」を作成。子どもがさまざまな困難やストレスへの対処方法を身に付け、身近にいる大人がそれを受け止め支援できるようにするために、学校における具体的な授業展開例を示した活用ガイド。小学校段階から高校段階まで計画的に推進する内容となっている。

 さらに、都内全公立学校の児童・生徒に対して、子どもたちが適切な援助希求行動(身近にいる信頼できる大人にSOSを出す)ができるよう、「自分を大切に 友達を大切に」と題したメッセージを発信。「つらい思いをして苦しい時などは、信頼できる大人が身近に必ずいるので相談してほしい」という内容のメッセージと、東京都いじめ相談ホットラインの連絡先を伝えている。

 東京都教育委員会は、これらの資料を平成30年3月上旬に都内全公立学校へ配布し、各学校での確実な取組実施により、子どもの自殺予防対策の一層の徹底を図りたいとしている。

《荻田和子》

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