【高校受験2018】大阪府公立高入試<英語>講評…C問題は難化

 平成30年3月12日(月)、平成30年度(2018年度)大阪府公立高等学校入学者選抜のうち、一般入学者選抜の学力検査が実施された。リセマムでは、開成教育グループの協力を得て、「英語」の講評を掲載する。

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2018年度大阪府公立高校入試<英語>講評
2018年度大阪府公立高校入試<英語>講評 全 3 枚 拡大写真
 平成30年3月12日(月)、平成30年度(2018年度)大阪府公立高等学校入学者選抜のうち、一般入学者選抜の学力検査が実施された。リセマムでは、開成教育グループの協力を得て、「英語」の講評を掲載する。このほかの教科(全5教科)についても、同様に掲載する。

◆大阪府<英語>講評(開成教育グループ 提供)

<英語C>
 C問題は、2017年度に引き続き問題指示文も含め全て英語での出題となった。内容は2017年度と比較すると、小問数が減少し、一部平易な問題があったものの、全体的に難化した。またテスト時間は30分と、受験生には解答スピードが求められた。

 問題構成は大問1(文法)整序問題、大問2(文法)空欄補充問題、大問3(長文)グラフを読み取る問題、大問4 段落整序問題、大問5~8(長文)説明的随筆文・概念的な論説文など、大問9 課題英作文であった。

 内容は、大問1・3・4は平易なものであった。大問2は後置修飾をからめた融合問題、大問5、6は設問レベル・文の内容とも時間がかかる長文問題であった。大問7・8は受験生の学力レベルから判断すると、十分に正答できる長文問題であるが、時間配分がそのカギとなる。大問9は、身近な話題で意見と理由を述べさせたうえで具体例(経験)を述べる問題(うまくできることからするか、うまくできないことからするか?)であった。昨年度同様、語数指定は無い。問われている内容はかなり難しいが、きちんとした英文が書けていれば、部分点が与えられる。

 リスニングも2017年度と同様、指示文もすべて英語で話されることに加え、問題構成が3パートに分かれており、配点は30点であった。出題内容は次の通り。

 Part A:2人の対話を聞いて質問に答える問題。対話から予想される動作と何を意味しているのかを問う問題(What will the man probably do next? やWhat does the man mean?など)であった。

 Part B:スピーチに対して内容を問う問題。解答時間を要する内容一致の問題が出題されていた。

 Part C:与えられた英文を1分で読み、その内容に関する対話を聞き、5分間で英語でまとめる問題。配点は12点。与えられた英文をどれだけ読め、流れてくる英文をどれだけ聞き取れ、メモを取れるかが高得点のカギ。対話の内容の話題や対話で用いられるであろう表現をあらかじめ頭にインプットしておく。

 リスニングを除き、ペーパーテストの大問毎に難易度の差が見られた。しかしながら解答時間30分という試験時間で高得点を狙うには、かなりのスピードと正確性に加え、解答順序が求められる。

 またリスニングは2017年度よりもPart A、Bのスピードは上がった。Part Cは、昨年度と違い問題文が2度読まれるので、昨年度よりは点が取りやすくなったであろう。しかしながら英文で解答する形式で読む・聞く・書くの3技能を求められるという点では決して容易ではない。

2018年度大阪府公立高校入試<英語>講評 英語Cの予想合格点(90点満点)※TOP10高受験者のみ
画像:英語Cの予想合格点(90点満点)※TOP10高受験者のみ

<英語B>
 問題構成は3つ、対話文・説明文・課題英作文で昨年度と変更はない。対話文は昨年度よりも点は取りやすくなっている。説明文は例年通りの難易度で、大阪府の特徴といえる名詞の後置修飾に関する問題が3題出題されていた。課題英作文は30語程度の英語で書く問題なので、英文の中に入れ込む与えられた3つの条件を全て適切な英文で表現できれば高得点が狙えるものであった。

 大問数、小問数は以下の通りで記述問題は減少した。
2018年度大阪府公立高校入試<英語>講評 英語B(大問数・小問数)
画像:英語B(大問数・小問数)

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 このレポートは平成30年3月13日(火)に開成教育グループが作成したもの。

協力:開成教育グループ

《編集部》

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