指定国立大学法人、東工大と名大の2法人を追加指定

 文部科学省は、平成30年3月20日付で指定国立大学法人として、東京工業大学と名古屋大学を追加指定した。すでに東北大学、東京大学、京都大学の3法人が指定されており、指定国立大学法人は5法人となる。国立大学改革の推進役としての役割などが期待される。

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国立大学法人東京工業大学の構想概要
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 文部科学省は、平成30年3月20日付で指定国立大学法人として、東京工業大学と名古屋大学を追加指定した。すでに東北大学、東京大学、京都大学の3法人が指定されており、指定国立大学法人は5法人となる。国立大学改革の推進役としての役割などが期待される。

 指定国立大学法人制度は、国立大学法人法の一部を改正する法律により創設。世界最高水準の教育研究活動の展開が相当程度見込まれる国立大学法人を指定国立大学法人として指定することができ、指定国立大学法人には研究成果を活用する事業者への出資などが認められている。

 指定国立大学法人は、国内の競争環境の枠組みから出て、国際的な競争環境の中で、世界の有力大学と伍していくことが求められ、社会や経済の発展に貢献する具体的成果を積極的に発信し、国立大学改革の推進役としての役割を果たすことが期待されている。

 第3期中期目標期間(平成28年度~平成33年度)の指定に関する公募は、平成28年11月30日から平成29年3月31日まで行われ、東北大学、東京大学、東京工業大学、一橋大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学の7法人が申請。文部科学大臣が平成29年6月30日付で東北大学、東京大学、京都大学の3法人を指定国立大学法人として指定している。

 今回、残る4法人の指定候補のうち、東京工業大学と名古屋大学の2法人から構想の充実・高度化に関する資料が提出され、指定国立大学法人部会が構想内容を確認。平成30年3月20日付で指定国立大学法人として指定した。

 東京工業大学は、短中期的に世界的な拠点の構想を目指す重点分野「新・元素戦略」「統合エネルギー科学」「ディジタル社会デバイス・システム」、名古屋大学は世界的に卓越した研究拠点の確立を目指す重点分野「化学・生物学融合分野」「未来エレクトロニクス研究」「素粒子・宇宙物理学」「医学・生命科学研究」などを設定。研究力強化のための具体的な戦略が策定されている点などが評価された。

 なお、第3期中期目標期間中の指定候補である一橋大学、大阪大学の2法人については、指定候補として引き続き構想の充実・高度化を求めており、条件が整った場合には再度の審査を予定しているという。

《奥山直美》

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