Myパソコンで一歩先取り!夏休みに身に付けさせたい3つのスキル

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 2020年度から本格的に始まる大学入試改革を含む教育改革。それを踏まえて、すでに2018年度から子どもたちの教育環境、学習内容は大きく変わり始めている。いち早く準備を始めている保護者もいれば、改革自体を知らない保護者もいる。そうした状況のなかで、ここでもう一度、「入試(教育)改革と我が子への影響」、そして「パソコンやプログラミング教育で身に付くスキル」について考えてみよう。

今、何年生? 学年によって異なる受験対策



 次の表を見てほしい。2019年度(2020年1月)を最後に、これまで行われてきた大学入試センター試験は廃止になり、2020年度入試(2021年1月)からは新テスト(大学入学共通テスト)が導入される。そして2024年度には英語は外部試験に一本化され、CBT(Computer Based Test)が導入される見込みだ。

大学入試改革と新学習指導要領の移行・実施スケジュール


大学入試改革と新学習指導要領の移行・実施スケジュール
大学入試改革と新学習指導要領の移行・実施スケジュール

 お子さんが高校1年生以下であれば、2020年度入試から実施される新テスト(大学入学共通テスト)による大学受験に臨むことになる。

 お子さんが小学6年生であれば、中学3年生のときには新学習指導要領に基づく教育を受け、大学入試ではコンピューターによる試験を受けることになる予定だ。

 また、新学習指導要領に基づき、小学校では2020年度から既存授業のなかにプログラミング教育が導入される。たとえば、理科の授業で「プログラミングで電気を制御する」という内容を学習することもあり得るのだ。

大学入試にもプログラミング導入検討



 中学校では、2021年度から技術・家庭科に「情報の技術」という内容が入り、プログラミング教育の拡充が図られる。高等学校では、2022年度から共通必履修科目「情報I」を新設。2024年度から、プログラミングなどの情報科目を大学入学共通テストに追加することも検討されている。プログラミング教育がますます重要な位置付けになってくるのは必至だ。

 2020年度までまだ時間があるように思えるが、実は2018年度は移行期間。すでに教育現場では、改革に向けた準備が始まっている。文部科学省では、教育機関向けに「プログラミング教育の手引き」を配布。プログラミング教育に向けて、先生方への支援を進めている状況にある。授業を受ける側の準備もそろそろ始める時期ではないだろうか。

パソコン基本操作の必要性、保護者の9割が認識



 プログラミング教育の準備が進むなか、多くの保護者は、その必要性についてどのように考えているのだろうか? ウィンドウズ デジタルライフスタイル コンソーシアム(WDLC*1)では2018年4月、小学生~高校生の保護者1,200名を対象に意識調査(*2)を行っている。
*1 WDLCは、情報機器や情報サービスなど業界を超えた連携によって、新たなデジタルライフスタイルの提案を目指す業界団体。パソコンメーカーを中心に114社の会員を有している。
*2 2018年WDLC調べ
調査方法:インターネット調査
調査委託先:リサーチデザイン株式会社
調査期間:2018年4月20日~4月22日
調査対象:第1子が小学生から高校生の親1,200人


 子どものパソコンスキルとして、「パソコンの基本操作の必要性」に関しては、91.8%が「とても必要だと思う」あるいは「やや必要だと思う」と回答。「ソフトウエアの操作」の必要性も、「(とても+やや)必要だと思う」が89.6%となり、意識の高さがうかがえる。

子どものパソコンスキル必要性:パソコンの基本操作
子どものパソコンスキル必要性:ソフトウエアの操作
 「簡単なゲームやブロックを動かす程度のプログラミング」については58.8%が「(とても+やや)必要だと思う」で、基本操作よりは低いものの、過半数が必要だと感じているという結果となった。しかも、「ソフトウエアを開発するためのプログラミング」に関しても50%が「(とても+やや)必要だと思う」と回答している。

子どものパソコンスキル必要性:簡単なゲームやブロックを動かす程度のプログラミング
子どものパソコンスキル必要性:ソフトウエアを開発するためのプログラミング
 しかし、これらのスキルを学ぶためにスクールで子どもを学ばせた保護者は少ない。「パソコンの基本操作を学ぶ」の経験者は7.6%、「ソフトウエアの操作を学ぶ」の経験者は7.1%、「簡単なゲームやブロックを動かす程度のプログラミングを学ぶ」の経験者は7.0%、「ソフトウエアを開発するためのプログラミングを学ぶ」の経験者は6.4%との結果だった。パソコンスキル、プログラミングスキルの必要性は実感しつつも、行動にはつながっていない、という状況だ。

子どものパソコンスクール通学経験:パソコンの基本操作を学ぶ
子どものパソコンスクール通学経験:ソフトウエアの操作を学ぶ
子どものパソコンスクール通学経験:簡単なゲームやブロックを動かす程度のプログラミングを学ぶ
子どものパソコンスクール通学経験:ソフトウエアを開発するためのプログラミングを学ぶ
 一方で、都心を中心にプログラミング教室が増加しており、体験会はすぐに満席になるという話も聞く。筆者がこれまで見学したプログラミング教室では、いずれも子どもたちが進んでプログラミングに取り組んでいて、楽しそうに学んでいるようすがうかがえた。

創造力や論理的思考・伝達力



 プログラミング教室の多くが、まずはパソコンの基本操作やタイピングを教えるが、その後はプログラミングを通して子どもたちの創造力を伸ばすことに力を注いでいた。

 たとえば、ゲーム風の画面上で「自宅からお城までキャラクターを動かす」という授業では、お城まで行けるプログラムを作ることができれば、キャラクターは王子様でもお化けでもよい。途中で「ワンワン」と吠える犬のいる庭に寄り道をしてもよいし、虹を渡ってお城に行ってもよいのだ。子どもたちは自分の好きなキャラクターを設定して、どうすれば自宅からお城まで行かせることができるのかを考える。自分が考える世界を画面上に創造していくのだ。

 思ったとおりの方法でお城に到着したときには、誰もが笑顔になっている。ゲーム感覚で学べるからだ。そしてどうすればお城に行けるのかを試行錯誤することこそが、論理的思考力を育むことにつながっていく。また、授業の最後には、なぜキャラクターを王子様にしたのか、どのような工夫をしたのかを皆の前でプレゼンテーションする。他者に自分の考えを伝える力を身に付けるためだ。

夏休みに3つのスキルを学ぼう



 では、楽しく学んでいくために身に付けておきたい3つのスキルについて紹介しよう。

スキル1 パソコンの基本操作(タイピング)



 先のWDLCが行った調査では、「将来役に立つパソコンスキルを身に付けるためには、早くからパソコンに慣れていたほうがよいと思うか」との質問もあり、「そう思う(とても+やや)」との回答は75.3%で、非常に高い結果となった。

My First PCサイトおよび将来のパソコン環境変化呈示後:将来役に立つパソコンスキルを身に着けるためには、早くからパソコンに慣れていた方がよいと思う
 また、2020年度以降には小中高すべての学校に、1人1台の情報端末が配備される予定だが、その端末は優先的にキーボード付きになるという。スマートフォンには慣れていても、キーボード操作に不慣れで、社会人になってから苦労する若者が増えていることが問題となっているが、子どものころから、自然なかたちでキーボード操作に慣れておくことも大切だ。また、ローマ字入力を利用することが多いため、ローマ字も覚える必要がある。時間がとれる夏休みは、パソコンのキーボードでローマ字入力を練習する、絶好のチャンスといえそうだ。

 ゲーム感覚でタイピングが練習できるソフトウェア「キーボー島アドベンチャー」は、学校でのタイピング教材としても使われていて、体験版もあるので、利用してみてはいかがだろうか。

スキル2 ワープロや表計算をするOfficeソフトの操作



 やはりWDLCの調査で、会社人事担当の92.8%が「就活生にパソコンスキルは必要」と回答している。Officeソフトは、世界中の多くの職場で利用されているツールだ。とともに、学習用ツールとしても必要になる。早くから慣れておきたいソフトである。

 とはいえ、高機能なソフトだけに、子どもたちには難しいのではないかと懸念する保護者も多いだろう。その場合は、簡単に使い始めることができる楽しもうOfficeの「テンプレート」を利用することをお勧めしたい。Word(ワープロソフト)、Excel(表計算ソフト)、PowerPoint(プレゼンテーションソフト)などのテンプレートが2,000種類以上も用意されており、夏休みの自由研究にも活用できる。

スキル3 プログラミング的思考



 3つ目のスキルはプログラミング的思考だ。先ほどのプログラミング教室での例を思い出してほしい。「自宅からお城までキャラクターを動かす」という課題にさらに「しかも、一番早く到着する方法を選ぼう」という課題がプラスされた場合、いくつもある道のなかから最短で到着できるプログラムを作らなくてはならない。何も最短距離が一番早いとは限らない。最短距離上の道路に障害物がある場合は、その障害物をどのようにクリアするかを考えなくてはならないし、あるいは違う道を選ぶほうが早いかもしれない。プログラミングは「問題解決能力」を養うことに通じるわけだ。

 プログラミングしていくときの思考は、「論理的思考力」「創造力」「問題解決能力」を養うことになる。プログラミング教育が必修となる前に学習を始めておけば、授業の理解度も向上し、これらの力を効果的に習得することができる。

 プログラミング教室の人気が高まっているが、自宅で手軽に始めることもできる。プログラミングを簡単に始められるさまざまな教材が用意されているので、ぜひ試してみてほしい。たとえば学習ロボットキットMakeblock「mBot」は、ブロックをドラッグ&ドロップすることでプログラミング体験ができる教材だ。小さな車の形をしているので、子どもたちにも親しみやすい。

 プログラミング学習の支援団体「Code.org」の入門教材「Minecraft Hour of Code」もブロックを組み合わせることでプログラミングが行える。世界中の子どもたちに大人気の教材だ。

 また、「micro:bit」はイギリスのBBCが作ったプログラミング教育向け教材で、今夏には、WDLCを通じて100校に各20個ずつ無償で配布される。もしかしたら、お子さんの学校にも配布されるかもしれない。

夏休みに挑戦!パソコン教室&コンテスト



パソコン教室受講券プレゼント



 夏休みに3つのスキルを学ぼうと考えている方に耳寄りな情報がある。それは、小中高生対象のパソコン教室受講券プレゼントキャンペーンだ。指定のOffie搭載パソコンの購入で、教室通学版500名、Web動画授業版1,000名の先着1,500名にプレセントされる。応募期間は2018年6月8日~8月5日、対象購入期間は2018年6月8日~2018年7月31日。応募は、My First PCのホームページにある応募フォームに必要事項を記入し、レシートと保証書の画像をアップすればよい。詳細は、公式ホームページで確認してほしい。

プレゼンコンテスト



 最後に、パソコンを使ったプレゼンコンテストも紹介しよう。WDLC×朝日小学生新聞 共同主催「あなたの地元の魅力を広げる!アイデアプレゼンコンテスト」は、自分の住んでいる地元の未来を明るく楽しくするアイデアを考え、それをプレゼン資料にして応募するコンテスト。Microsoft PowerPointを用いて作成し、Webか郵送で応募する。締切は2018年9月7日必着。最終審査会で選ばれた5作品が、9月29日に日本マイクロソフト 品川本社にて開催される決勝大会に進み、同社社員によるセミナーでスキルアップを図ったのち、プレゼンテーションを競い合う。こちらも詳細は、公式ホームページで確認できる。

 10~20年後には日本の労働人口の約半分がAIやロボットに代わると言われている今日、新たな人材像が求められている。AIを活用してさらなる価値を創造できる人材である。そうした人材に育つための一歩として、パソコンによるプログラミング学習をお勧めしたい。スマートフォンは手軽で便利に思えるが、その便利を実現しているアプリはプログラムで動いている。便利に使うだけでなく、その仕組みを知ることは、新しく求められている人材像に近づくことにつながるだろう。

《渡邊淳子》

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