【夏休み2018】海外旅行は過去最高283万人、国内前年並み…JTB旅行動向

 JTBは2018年7月5日、7月15日から8月31日までの夏休み期間中に、1泊以上の旅行に出かける人の旅行動向を発表した。総旅行人数の推計値は7,743万人と前年比0.1%増。海外旅行人数は前年比4.1%増の283万人と、調査比較できる2000年以降過去最高となる見通し。

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2018年夏休み 旅行人数、旅行平均費用、旅行消費額推計
2018年夏休み 旅行人数、旅行平均費用、旅行消費額推計 全 4 枚 拡大写真
 JTBは2018年7月5日、7月15日から8月31日までの夏休み期間中に、1泊以上の旅行に出かける人の旅行動向を発表した。総旅行人数の推計値は7,743万人と前年比0.1%増。海外旅行人数は前年比4.1%増の283万人と、調査比較できる2000年以降過去最高となる見通し。

 夏休みの旅行動向調査は、1,200人から回答を得た旅行動向アンケートのほか、経済指標、業界動向や航空会社の予約状況、JTBグループの販売状況などから推計したもので、1969年の調査開始以来、2018年で50回目となる。

 2018年の夏休み期間は、暦上では7月16日の「海の日」を含む3連休が1回、8月11日の「山の日」は土曜に重なり、前年より3連休が1回少なくなっている。企業によってはお盆休みが8月11日から16日までの6連休、あるいは19日までの9連休など一律に決まっている場合も多くみられ、働き方改革推進や労働環境の見直しが進められていることから、連続休暇取得への後押しが広がっているようすがうかがえる。 

 1月から5月までの海外旅行人数は、累計736万1,800人と前年比3.9%増加し好調に推移している。夏休み期間もその流れが続き、海外旅行人数は283万と前年比4.1%増加する見通し。これまで最高だった2012年の276万人を超え、調査比較できる2000年以降過去最高となる予測だ。近年アジア各国と日本の都市を結ぶLCC路線が増加したことから、渡航先としても韓国、中国、台湾などの近場アジアが人気で、前年比5.5%増加の見込み。ハワイ島の火山噴火の影響が心配されたハワイについても、前年比5.0%増加と堅調に推移。一方、1人あたりの旅行平均費用は21万4,500円と前年比0.7%減少している。

 国内旅行は、子ども連れの家族旅行が多く景気などの影響を受けやすいことから、この夏は前年並みの7,460万人(前年比±0.0%)、費用は抑え気味の3万4,000円(前年比1.2%減)と推計。旅行はするが節約したいという気持ちがみられた。旅行の目的は「帰省、離れて住む家族と過ごす」が22.4%と最多だが、「海辺で保養、海水浴」7.6%、「ハイキング・登山・キャンプ等」5.2%も前年より増加しており、アウトドアを楽しみたい傾向が強まっているようだ。

 6月14日に日本経団連が発表した資料によると、夏休みの旅行に影響する夏のボーナスは大手企業の平均額で前年比6.71%増の96万7,386円と、1959年の調査開始以来最高を見込んでいるという。一方で、旅行消費に関してJTBが実施したアンケートでは、今後の旅行支出について「支出を増やしたい」との回答が前年より3.8ポイント減少し、「支出を減らしたい」との回答が3.3ポイント増加。過半数を超えた「同程度」との意見も1.5ポイント増加しており、旅行平均費用は海外、国内ともに前年比を下回るなど、旅行支出に関しては慎重な消費マインドがみられた。

《畑山望》

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