北海道に節電呼びかけ、平日2割削減を…経産省

 平成30年北海道胆振東部地震を受け、道内の電力供給が不足していることから、経済産業省は北海道電力管内の家庭や事業者などに向け、節電への協力を要請している。今後の停電を避けるため、平日の午前8時半~午後8時半に平常時より2割の節電を目指すよう呼びかけている。

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節電の呼びかけ
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 平成30年北海道胆振東部地震を受け、道内の電力供給が不足していることから、経済産業省は北海道電力管内の家庭や事業者などに向け、節電への協力を要請している。今後の停電を避けるため、平日の午前8時半~午後8時半に平常時より2割の節電を目指すよう呼びかけている。

 2018年9月6日未明に発生した平成30年北海道胆振東部地震では、北海道電力の主力電源である苫東厚真発電所をはじめとした道内すべての発電所が緊急停止し、北海道全域で停電が発生した。現在は、配電設備が故障している一部地域を除いて、停電は復旧しているが、電力供給が不足しているため、厳しい電力需給状況が続いている。

 節電のポイントは、電力需要が増加する平日午前8時半~午後8時半の時間帯「節電タイム」における取組み。経済産業省によると、大規模停電を避けるためには、節電タイムに道内全域で平常時よりも1割程度の節電が不可欠だという。

 1割程度の節電は、東日本大震災後の節電目標並みの水準。経済産業省では、老朽火力発電設備の故障などのリスク、病院・上下水道など節電困難な施設があることを踏まえ、家庭・業務・産業の各部門に対し、節電タイムで平常時よりも2割の節電を目指すよう呼びかけている。

 家庭における消費電力量を使用機器別にみると、「照明」が19%ともっとも多くの割合を占めている。経済産業省の「家庭の節電メニュー」によると、不要な照明をできるだけ消して照明の3割程度を消灯した場合、7%の節電が可能になる。

 照明以外についても節電を心がけたい。「テレビを省エネモードに設定する」「冷蔵庫の設定を『強』から『中』に変える」「長時間使わない機器はコンセントからプラグを抜く」「家族が同じ部屋に集まって過ごす」「ドライヤーや洗濯機・洗濯乾燥機は節電タイム以外に使用する」など、家庭内での効果的な節電にはさまざまな取組みがあるという。

 また、業務部門においても「照明」の消費電力量は大きな割合を占めていることから、事業者などに対して「照明の間引き」「使用していないエリアの消灯徹底」などの取組みを要請。医療機関、食品スーパーなど、分野別に効果的な節電メニューを紹介している。このうち、学校部門では「教室、職員室、廊下の照明の間引き」により16%の節電効果があると目安を示している。

《奥山直美》

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