今回、「議論のとりまとめ」に掲げられた一部の現状・課題を周知することで、学校現場の取組みに役立てようと文部科学省初等中等教育局児童生徒課が事例集を作成。各教育委員会や学校などから募集した実際の事例の中から、いじめの防止、早期発見、対処などの点で特に優れていると判断した事例、学校現場において教訓となると判断した事例を47ケース掲載した。
事例集は、全210ページ。具体例は、「『大丈夫』と答えたので苦痛を受けていると判断しなかった事案」(公立中学校)、「加害者に対する別室指導、教育委員会による出席停止措置」(教育委員会)、「インターネット上のいじめへの対応」(公立小学校)など、47ケース。「いじめの定義・認知」「学校のいじめ防止基本方針」「学校いじめ対策組織」「いじめの未然防止に係る取組」「いじめの早期発見」「いじめへの対処」「いじめの重大事態」の7分野に分類している。
文部科学省では、現にいじめに苦しんでいる子どもたちのため、悲惨な事件を二度と繰り返さないため、事例集を効果的に活用し、いじめ対策の一層の充実に取り組んでほしいとしている。