むし歯の割合、9歳が最多…中高では過去最低値を記録

 文部科学省は2018年12月21日、平成30年度(2018年度)学校保健統計調査(速報)の結果概要を公表した。むし歯の割合はピーク時より減少が続き、中学校と高校では過去最低を記録。裸眼視力1.0未満の者は小学校と高校で過去最高の割合となった。

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身長の平均値の推移(男子)
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 文部科学省は2018年12月21日、平成30年度(2018年度)学校保健統計調査(速報)の結果概要を公表した。むし歯の割合はピーク時より減少が続き、中学校と高校では過去最低を記録。裸眼視力1.0未満の者は小学校と高校で過去最高の割合となった。

 調査対象は、国立・公立・私立の幼稚園、幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校、高等学校の満5歳から17歳までの一部。平成30年(2018年)4月1日から6月30日、学校保健安全法により実施される健康診断の結果に基づき、発育および健康の状態を調査した。

 発育状況について、身長の平均値の推移は、平成6年度から平成13年度あたりをピークに横ばい傾向。平成30年度の身長を親の世代(30年前の昭和63年度の数値)と比較すると、もっとも差がある年齢は男子が12歳、女子が11歳。平成30年度は30年前より、男子は1.8cm高い152.7cm、女子は0.9cm高い146.8cmとなっている。

 体重の平均値の推移は、平成11年度から平成18年度あたりをピークに、その後減少もしくは横ばい傾向。肥満傾向児の出現率の推移は、年齢層によりばらつきはあるが、平成15年度あたりからおおむね減少傾向にある。なお、昭和52年度以降、男子の痩身傾向児の出現率はおおむね増加傾向が続いている

 健康状態について、むし歯はピーク時(昭和40年~50年代)より減少傾向が続いており、中学校は35.41%、高校は45.36%と過去最低。また、未処置歯のある者の割合は幼稚園を除くすべての学校段階で、昭和23年度の調査開始以来、過去最低を記録した。むし歯の者の割合を年齢別にみると、9歳の51.90%がもっとも高くなっている。

 裸眼視力1.0未満の者は、小学校34.10%、高校67.09%と過去最高を記録。中学校は56.04%で、過去最高だった平成29年度の56.33%と同程度となっている。

 そのほか、アトピー性皮膚炎は、幼稚園で2.04%と過去最低だったが、中学校2.85%と高校2.58%で過去最高を記録した。

 学校保健統計調査(速報)の結果概要は、文部科学省Webサイトに掲載。確定値の公表は、平成31年(2019年)3月を予定している。

《黄金崎綾乃》

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