そんな中、親として心配なのが子どもの目の健康だ。「長時間画面を見ることによって目が悪くなるのでは」「ブルーライトによる影響はないのだろうか」など、さまざまな不安を感じている保護者は多い。
今回リセマムでは保護者を対象に、子どものパソコン・タブレットの利用状況、親の不安点などについてアンケート調査を実施(実施期間:2019年5月30日~6月4日)。調査結果をもとに、ブルーライト研究の第一人者である眼科医の綾木雅彦先生(慶應義塾大学医学部 眼科学教室 特任准教授)に、保護者が気を付けるべき子どもの目の健康について話を聞いた。
小中学生の半分は自分専用のパソコンやタブレットを所有
今回リセマムで行ったアンケートの回答者は、小学生から中学生のお子さんの保護者660名。調査では、約半数の家庭で子ども専用のパソコンやタブレットを持っているという結果となった。利用している端末の種類はタブレットが5割以上ともっとも多いが、ノートパソコンとデスクトップパソコンも合わせて約4割以上が利用していることがわかった。
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
パソコンやタブレットで何をしているかというと、調べものや勉強以外では、動画視聴、ゲームなど。平均利用時間は1時間以下が5割だったが、中には毎日3時間以上使用している子どもも1割いた。

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そうした中で、保護者の心配事としてもっとも多かったのが視力の低下だ。しかし、子どもの目を心配をし、パソコンやタブレット、スマートフォンの長時間使用によるブルーライトの健康への影響があることを9割が知っているのにも関わらず、実際に子どもの目のケアをしている家庭は少ない現状が浮き彫りとなった。


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ブルーライトの専門家が警告するブルーライトの危険性
このようなアンケート結果をふまえて、子どもの目の健康を守る方法について、眼科医の綾木雅彦先生にお話をうかがった。綾木先生は慶應義塾大学医学部眼科学教室の特任准教授を務め、ブルーライトが人体へ及ぼす影響に関する論文をを一流医学雑誌に発表し、医師や市民向けの講演も多い。

「憂うべきことですが、近年は子どもの近視が多くなっています」と話す綾木先生によると、パソコンの普及にともない、裸眼視力が1.0に満たない児童・生徒の数が増加しているという。
近視の原因には複数の要素があり、遺伝などもあるが、要因のひとつに子どもたちが外遊びをしなくなったことがあると、綾木先生は解説する。日光にふくまれるバイオレットライトには近視の進行を抑制させる効果があるとされており、日光を浴びる時間が減ったことで近視が進行してしまっているというのだ。子どもたちの近視の進行は世界的な問題となっており、特に顕著なのがアジアだという。シンガポールでは政策として、1日30分の外遊びを行うよう子どもの目のケアに取り組んでいるという。

外遊びが減った一因として、スマートフォンなどの普及が大きく起因していることは間違いない。さらに、子どもへの影響はそれだけではない。
「子どもが夜間までスマートフォンなどを利用していてブルーライトを見すぎることにより、夜に眠れない、朝は起きられない子どもが増えています。それによって生活も不規則になります。また、携帯端末は目を近づけて見るため、仮性近視の原因にもなります」
綾木先生によると、子どもは大人より電子機器から出るブルーライトの影響を受けやすいのだという。
「子どもの目はピントを合わせる調節力が強く、また目の中に入る光の量も大人に比べて数倍多くなります。つまり、大人と同じようにタブレットやスマートフォンの画面を見ている場合、光の感受性が高いこともあり、数倍の影響を受けてしまうのです」
そして、スマートフォンやタブレットの場合、画面との距離が近いことも問題だ。
「仮性近視とは、近眼ではありませんが、近くにピントが合ったまま調節する筋肉が痙攣する病的な状態をいいます。スマートフォンやタブレットの場合、画面との推奨距離である60cm以上どころか15cmぐらいの距離で長時間見ていますので、目には大変よくない状態です。また、スマートフォンの小さい画面を見ていると目を上手に動かしにくくなり、内斜視(より目)を引き起こす原因にもなりえるのです」
さらに、姿勢も前のめりになるため、肩こりや頭痛なども引き起こす。大人でもスマートフォンの見過ぎで肩こりなどに悩んでいる人も多いだろう。
子どもの目を守るために親ができること
それでは、親としてどのように子どもの目をケアしていけばよいだろうか。綾木先生は、近視を進めないために以下のようなことに気を付けるよう話している。
綾木先生のアドバイス
・規則正しい生活をする
・朝食は必ずとり、毎日30分は外遊びを心がける
・家庭の照明は、日暮れ以降はやや暗めのものにする
・寝る2時間前には、パソコンやタブレット、スマートフォンの画面を見ない
・パソコンやタブレット、スマートフォンはできるだけ目を離して使う
・ブルーライトカットの機能のついたモニターを使う
「これらの対策は、近視を進めないためだけでなく、日ごろから目を守るために必要なことです」という。また、家庭でも子どもの視力が悪くなっていないか、目が疲れていないかなどを簡単に確認できる方法を教えていただいた。
「簡単なのは、自宅にあるカレンダーです。片目ずつ、色々な大きさの数字を読ませてみましょう。定期的に確認することで、半年前より読めない数字が出てきたり、左右の目の見え方に差があったりした場合は、以前より視力が落ちている可能性があります。また、子どもは仮性近視になりやすいので、テレビに表示された文字も、ひとつのチェックポイントになります」
目安として参考にしていただき、気になった場合は眼科の受診をお勧めする。
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調査によると5割が30cm以下という至近距離で使用していることもわかった。
アメリカでは、学校などで「20(トゥエンティ)-20-20」というルールが実施されている。20分画面を見たら、20フィート(約6.1メートル)先を20秒間見つめるというものだ。
「昔から遠くを見る、緑を見るといいますが、この方法は間違いありません。見る対象は緑でなくてもかまいません。目を閉じる、体操をする、目薬をさすといった方法もあります。遊んだり勉強をしたりしている最中だとなかなか時間を取りにくいかもしれませんが、20分画面を見ていたら目を休ませるという目安をもっていくとよいでしょう」
目のケアを考えたモニターBenQ「GW2480T」
多くの保護者がもつこれらの心配事を解決する、ケーブル1本で簡単に接続できる目に優しい外付けモニターが誕生した。BenQが6月に発売した「23.8 インチ Full HD アイケアモニター GW2480T」は、長年アイケア技術の開発に注力し、世界初のフリッカーフリーモニターを開発したブランドである同社が、初めて子どもの目の健康にフォーカスした新製品だ。
BenQでは“アイケア”をテーマにした製品開発を行う中で、これまでにも綾木先生によるアイケアの講演会も開催し、目の健康の大切さを発信してきた。小学校でのプログラミング教育必修化など2020年に本格化する教育改革により、子どもたちがデジタル機器を利用する機会は増加し、ブルーライトの影響がますます懸念される。BenQでは、長年培ってきたアイケア技術を結集し、子どもの目に関する問題を解決すべく、この「GW2480T」を開発したという。
「GW2480T」は、ブルーライトや輝度、高さなどを調整できる機能を備えており、サイズは学習から動画の鑑賞やゲームなどにも適している23.8インチ。まさに子どもの利用に適した機能がフル装備された革新的なモニターといえそうだ。
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近年はスクリーンとドライアイの関係についても研究が進んでおり、その関係性も明らかになっている。「質の悪いスクリーンはブルーライトの量も多く、ドライアイが悪化しやすい傾向にあります。ドライアイは目が乾きやすい状態のため、角膜に傷がつく恐れがあります」と、綾木先生は話す。
最大の特徴は、ブルーライト軽減を搭載している点。ブルーライト(420 nm~480 nm)を除去し、有害な放射光(420~455 nm)をフィルタリングするふたつのテクノロジーで、目を保護しつつ、画質も維持している。ブルーライト軽減モードでは、「マルチメディア」「ウェブサーフィン」「オフィス」「閲覧」という4つのモードが用意されており、自分の利用目的にあわせてボタンひとつで簡単に切り替えられる。
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また、モニターを長い間見ていると、独特の目の疲れが出てくる場合がある。この原因となっているのが、「フリッカー」と呼ばれるちらつきで、「GW2480T」ではフリッカーをカットする技術によって、目の疲れや違和感を軽減させてくれる。
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ノートパソコンやタブレットなどを使っている場合、別売のモニターにつなぐのは面倒と考える方もいるだろう。しかし、綾木先生の話にもあったように、画面と目が近くなるタブレットやスマートフォンは、子どもの目や健康に大きな影響を及ぼす。
目とモニターとの適正な距離と言われている60~70cmを保つためにも、長時間使用する際には、モニターに接続して使うほうが目の健康上は安心だ。モニターにつなぐことで推奨されている距離で画面を見て、かつ正しい姿勢を心がけることができる。
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上記のような豊富な機能がついているにも関わらず、価格は2万円程度(オープン価格)と手ごろな点も嬉しい。子どもの目を守るためにも、パソコンやタブレット、スマートフォンを日常的に使っているご家庭は、モニターの導入を検討してみるのもよいだろう。
ブルーライト自体は自然の中にある健康維持に必須の光で、決して悪いものではないが、子どもの目に与える影響を知らずに、健康を損なってしまっている悪習慣を見逃している家庭も多いのではないだろうか。子どもの目のケアと健康のために親がサポートできることをあらためて考え、より良い環境で、より良い生活習慣を身に付けられるよう、親子で一緒に見直してみるのはいかがだろうか。
24インチ:GW2480T