約8割の母親が子どもの教育に不安…その対策は?

 中学生から成人未満の子どもがいる母親の8割近くが「子どもの教育の中で、心配・不安を感じたことがある」と回答したことが、2019年8月30日にアルファコーポレーションが発表した「過去の子育てについての振り返りと意識調査」の集計結果より明らかとなった。

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教育の中での不安・心配
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 中学生から成人未満の子どもがいる母親の8割近くが「子どもの教育の中で、心配・不安を感じたことがある」と回答したことが、2019年8月30日にアルファコーポレーションが発表した、「過去の子育てについての振り返りと意識調査」の集計結果より明らかとなった。

 「過去の子育てについての振り返りと意識調査」は、インターネット調査にて、中学生から成人未満の子どもがいる母親を対象に実施。アンケート実施期間は2019年8月23日から8月26日。1,147人の回答を得た。

 「子どもの教育の中で、心配・不安を感じたことはあるか」を聞いたところ、「時々感じることがあった」が42.0%、「とても感じた」が37.8%、「なんとなく感じた」が11.8%、「感じたことはなかった」が8.4%で、少しでも不安を感じたことがある母親の割合は、91.6%であった。

 その中でも、「子どもに対して何が心配・不安になったか(複数回答可)」については、「学習能力(読み書きや計算)」が57.0%、「コミュニケーション(会話)」が49.3%、「日常生活(起きる・片づける)」が49.1%、「理解力(自分で考える)」が43.8%、「運動能力(体を動かす)」が25.6%など、さまざまな意見が挙げられた。学習能力や運動能力のほかにも、日常生活など、生きるために必要な力の部分に不安を抱いている母親が多いことがわかった。

 「勉強学習に対して心配・不安に思ったことは何か」という質問をしたところ、「テストなどの点数」が30.1%、「文章の読み書きが苦手」が25.7%、「図やグラフの把握が苦手」が14.3%の順になった。母親の3割がテストの点数など数字で可視化されたときに不安を感じていることがわかった。

 「勉強学習で心配・不安に感じたのは子どもがどの段階の時か」と聞いてみたところ、半数以上の53.0%の人が「中学生未満」と回答し、その中でも小学生の間に不安を感じた割合が45.2%となった一方で、6歳以下の幼児期に不安を感じた割合は7.8%にとどまる結果となった。

 「勉強学習の対策はいつから始めたか」という質問に関しても、「中学生未満」と回答した人が52.6%、中でも小学生の間と回答した人は、43.5%となった。幼児期に対策を始めた人は8.3%と少なく、心配・不安を感じてから対策を始める人が多いことがわかった。

 「能力に対して心配・不安に思ったことは何か」という質問をしたところ、上位3項目が、「言われないと動かない」が28.2%、「片づけることが苦手」が25.0%、「言うことを聞かない」が15.5%の順になった。母親は、子どもの自主性・自己管理能力に関して不安に感じるようだ。

 「能力に関して心配・不安に感じたのはどの段階か」という質問に対しては、7割近くの68.8%の人が「中学生未満」と回答し、割合では小学校1年生が一番多く15.2%で、小学生の間に心配・不安を感じたのは、48.4%と半数近くになった。

 「能力に関しての対策は、いつから始めたか」については、63.8%の母親が「中学生未満」と回答しており、その中でも小学生の割合は44.9%と、「能力」に関しても心配・不安を感じてから対策を始めた人が多いことがわかった。

 それぞれ「勉強学習」・「能力」に対して「どのような対策を行ったか」という質問をしたところ、「勉強学習」に関しては対策を行った人の半数が、能力に至っては対策を行った人の7割以上が子どもの自主性に任せていることが判明した。専門家のカウンセリングを受けた人の割合(%)は、「勉強学習」・「能力」いずれも1ケタ台にとどまる結果となり、専門家のサポートを受けている人は少ないことが明らかになった。

 最後に、「子育てを振り返り、勉強学習と能力のどちらが重要だと感じたか」という質問をしたところ「勉強学習」が39.6%、「能力」が60.4%で「勉強学習」より、「能力」が重要だと感じている人が多いことが判明した。

《鈴木あさり》

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