渋谷と広島を5Gで接続、遠隔地の中学生にダンス指導

 渋谷未来デザインと広島県、NTTドコモは2019年9月18日、渋谷スクランブルスクエアとイノベーション・ハブ・ひろしまCampsを5Gで接続し、渋谷区の中学生と広島県の中学生を対象にしたダンスレッスンを11月9日に実施すると発表した。

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 渋谷未来デザインと広島県、NTTドコモは2019年9月18日、渋谷スクランブルスクエアとイノベーション・ハブ・ひろしまCampsを5Gで接続し、渋谷区の中学生と広島県の中学生を対象にしたダンスレッスンを11月9日に実施すると発表した。

 2012年から必修化されたダンスは、地方では専門家が少ないため、指導者の確保が難しいという課題がある。渋谷未来デザインは、広島県が進める先端テクノロジーの高度活用を促進するためのAI/IoT実証プラットフォーム事業「ひろしまサンドボックス」に参画しており、両者は若い世代を対象としたダンスでの地域活性化をめざしている。第5世代移動通信システム「5G」を用いた遠隔レッスンは、NTTドコモが考える5Gの事例の1つであったことから、3者が連携して今回のダンスレッスンを実現することとなった。

 ダンスレッスンは、5Gを活用して4D動画のストリーミング配信と、遠隔地からのダンス指導を行うもの。広島にいる中学生は、4D動画のストリーミング映像配信ソリューション「Free View Point Tube」を活用し、事前収録した指導員のダンスレッスン動画を自分の好きな角度から確認し、立体的なダンスの動作を体感しながら学べる。

 また、渋谷と広島を5Gでつなぎ、両会場のようすを相互に中継することで、遠隔地に居ながら一緒にダンスのコラボレーションを楽しめる。実施日は11月9日。渋谷会場には渋谷区在住もしくは在学の中学生10人と指導員1人、広島会場には広島県在学の中学生10人が参加する。

 今回の取組みについて、渋谷区長の長谷部健氏は「渋谷区と広島県が先端技術を活用して社会課題の解決を図ることは、これからの行政運営において新しい可能性を感じている。今後、5Gが普及することによって、教育分野に限らず、社会全体の課題に応用されることを期待したい」とコメント。

 また、広島県知事の湯崎英彦氏(※崎はたつさき)は「さまざまなDX(デジタルトランスフォーメーション)を起こしうる先端技術として、5Gへの期待は大きい。渋谷区との連携のように、本県が展開するデジタル技術を活用した実証実験の場『ひろしまサンドボックス』にも、チャレンジに共感する仲間たちが垣根を越えて続々と集まり、新たな価値を世の中に生み出す挑戦をしていただきたい」とコメントしている。

 今後、三者は5Gを活用した地域の活性化や新たな学びの形についての検討を進めていくという。

《工藤めぐみ》

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