EF EPI英語能力指数2019、日本は53位…9年連続下落

 世界110か国以上で海外留学・語学教育事業などを展開するイー・エフ・エデュケーション・ファーストは2019年11月11日、英語能力ベンチマーク「EF EPI英語能力指数2019年版」を発表した。日本の英語能力指数は100か国中53位で、9年連続で順位が下落した。

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EF EPI英語能力指数2019年版
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 世界110か国以上で海外留学・語学教育事業などを展開するイー・エフ・エデュケーション・ファーストは2019年11月11日、英語能力ベンチマーク「EF EPI英語能力指数2019年版」を発表した。日本の英語能力指数は100か国中53位で、9年連続で順位が下落した。

 EF EPI英語能力指数(EF English Proficiency Index)は、EFが公開・提供する無料のオンライン英語能力測定テスト「EF SET」のデータをもとに、非英語圏の国と地域における英語能力を経年的に計測・追跡するための世界規模ベンチマークとして、2011年より毎年発表している。指数(EF EPIスコア)の世界ランキングとともに、指数分布をもとに全参加国の英語レベルを「非常に高い」から「非常に低い」まで5段階に分け公表している。

 2019年度版では、アジア、アフリカ地域を中心に調査対象国が12か国増加。総参加国は100か国・地域、受験者数も2018年より77%増となる230万人に拡大した。EF EPIスコアが2018年より2ポイント以上上昇した国は11か国。大幅に下落したのは4か国だった。

 2019年ランキングの1位は「オランダ」。2位「スウェーデン」、3位「ノルウェー」、4位「デンマーク」、5位「シンガポール」が続いた。5段階の能力レベルで最高位の「非常に高い英語能力レベル」に位置付けられた国は過去最多の14か国となり、世界全体の英語能力は引き続き上昇傾向にある

 日本の英語能力指数は、2018年より0.29ポイント下落した51.51で100か国中53位、アジアでは25か国中11位となっている。能力レベルは「低い英語能力」。2011年の14位から9年連続で下落しており、参加国・地域の拡大に伴う順位下落と受験者数拡大によるスコア下降が鮮明になった。

 学校向けレポート「EF EPI-s」では、43か国35万人の学生の受験データをもとに英語スキルの習得状況を分析・公開している。全学生の傾向として、リーディングスキルよりもリスニングスキルが先行して上達する傾向が見られ、年齢が上がるにつれてその差は顕著になっていた。また、13歳までの英語能力に大きな差はないが、14歳から15歳の2年間の伸びに大きな差が見られ、16歳までにCEFR B1以上を達成している学生はその後も継続して英語能力が伸びる傾向にあった。一方で、16歳以降に低い英語レベル(CEFR A1~A2)を脱却しより高いレベルに達成する生徒の数はかなり少なかった。

 EF EPI英語能力指数2019年のランキングおよびレポート全文は、EFのWebサイトから見ることができる。

《外岡紘代》

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