乳児用液体ミルク発売から1年…4割の母親が使用経験あり

 乳児用液体ミルクの認知率は約9割に達し、使用したことがある母親は4割近くいることが、ベビーカレンダーの調査からわかった。2018年12月の調査時に比べ、使用率は10倍程度上昇したという。また、半数以上が出産祝いに液体ミルクをもらえたら「うれしい」と答えている。

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乳児用液体ミルクを知っているか
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 乳児用液体ミルクの認知率は約9割に達し、使用したことがある母親は4割近くいることが、ベビーカレンダーの調査からわかった。2018年12月の調査時に比べ、使用率は10倍程度上昇したという。また、半数以上が出産祝いに液体ミルクをもらえたら「うれしい」と答えている。

 「乳児用液体ミルク」に関するアンケート調査は、ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」「ベビーカレンダー全員プレゼント」のサービス利用者を対象に実施。調査期間は2020年2月22日~2月25日、回答者は2,484名の母親。

 まもなく東日本大震災から9年となる2020年3月11日を迎える。また、2019年3月に日本初の乳児用調製液状乳(乳児用液体ミルク)が発売されてから1年が経つ。乳児用液体ミルクについて知っているかを質問したところ、31.8%が「よく知っている」、58.4%が「まあ知っている」と回答。また、回答者の37.2%は、乳児用液体ミルクを使用したこと(子どもに飲ませたこと)があった。ベビーカレンダーによると、2018年12月に同様の質問をした際(回答者699名)は、使用経験は4%程度だったという。約9割という高い認知率とともに、1年あまりで液体ミルクの使用率が10倍程度上昇していることがわかった。

 乳児用液体ミルクを使用したことがある991名に、子どもが液体ミルクを飲んでくれたかどうか聞くと、75.0%が「常温で飲んでくれた」、15.8%が「常温では飲まないが、温めると飲んでくれた」と答え、「飲んでくれなかった」は9.2%だった。初めて液体ミルクを使用した子どもの月齢では、「生後1か月」16.5%、「生後3か月」16.0%、「生後2か月」14.2%など。離乳食が始まる前の、母乳や育児用ミルク(粉ミルク)のみで栄養を摂取する時期に液体ミルクを試してみたという母親が多かった。

 液体ミルクを使用したシーンについて、「外出・旅行時」69.2%がもっとも多く、ついで「急いでいるとき・時間がないとき」24.0%、「家族・委託した保護者に赤ちゃんを預けるとき」23.9%、「常時(通常の育児用ミルクの代わりとして日常的に)」13.4%。「災害時(ライフラインが停止したとき、避難した場合など)」に使用したという回答も5.3%あった。なお、「その他」9.0%の回答には、行事など母乳での授乳・調乳が難しい状況で使用した、災害などもしものときの練習のために飲ませてみたという声がみられた。

 実際に液体ミルクを使ってみてどうだったかを尋ねたところ、47.6%が「とてもよかった」、33.8%が「まあよかった」と回答。メリットと感じる点を尋ねたところ、1位「常温でそのまま飲ませることができる」87.0%、「外出先での授乳に便利」76.1%、3位「調乳の手間が省ける/時短になる」74.8%だった。

 一方、デメリットだと感じる点は、1位「価格が高い」74.7%、2位「飲み残しを捨てなくてはいけない」68.5%、3位「量が中途半端」50.1%。一般的な育児用ミルク(粉ミルク)に比べて割高であり、飲み残しを使い回すこともできないため、あまりコストパフォーマンスが高いとはいえないようだ。

 回答者全員に液体ミルクを出産祝いでもらえたらうれしいかと質問すると、「とてもうれしい」20.6%、「まあうれしい」36.6%、「どちらともいえない」26.9%、「あまりうれしくない」12.6%、「まったくうれしくない」3.3%という結果。とてもうれしい・まあうれしいの回答者はその理由として、「もしものために持っておきたいが、完母(完全母乳)だとわざわざ買う気がしないので、もらえたらうれしい」「使わなかったとしても離乳食に使えるし、いざ災害が起こったときには役立つから」をあげた。

 あまりうれしくない・まったくうれしくないの回答者は、「しばらくは完全母乳で育てたいとなると、置き場所をとる。賞味期限が気になる。哺乳瓶の準備ができていない」「おむつなどと同じで消耗品として自分で用意するため、特別感がない」などを理由としている。

《黄金崎綾乃》

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