脱・偏差値受験指導「これからの進路指導のあり方を考えるオンラインセミナー」9/2

 2020年9月2日に開催される「これからの進路指導のあり方を考えるオンラインセミナー」にて登壇する教育と探求社・松本優也氏に、現代日本の進路指導の課題について聞いた。イベント参加対象は進路指導に関わる中学校教員や塾関係者。参加費無料。

教育イベント 先生
PR
9月2日開催の「これからの進路指導のあり方を考えるオンラインセミナー」に登壇する教育と探求社・松本優也氏
9月2日開催の「これからの進路指導のあり方を考えるオンラインセミナー」に登壇する教育と探求社・松本優也氏 全 1 枚 拡大写真
 リセマムは2020年9月2日、教育と探求社とともに「これからの進路指導のあり方を考えるオンラインセミナー」を無料開催する。対象は進路指導に関わる中学校・高等学校教員や塾関係者。定員は100名で、Webサイトのフォームにて申込みを受け付けている。

 withコロナの今、新たな進路指導のあり方が問われているのではないだろうか。対面での長時間の会話の機会が少なく、休校や授業時間の確保によって受験指導やキャリア教育の時間が圧迫されている。さらに、遠隔授業やオンライン学習の浸透を経て、新しい学び方を獲得した生徒たちは、従来の人気校以外の“新しい学びを実現できる学校”にも目を向けるようになっている。

 イベントの基調講演「脱・偏差値受験指導!高校選択の先を見据えた進路指導とは」に登壇する教育と探求社の松本優也氏に、進路指導の課題とその解決の糸口について聞いた。

--進路指導の課題はどこにあるのでしょうか。

 全国の学校をまわり、先生方とコミュニケーションをとっていると「偏差値が高い学校へ進学することが、本当に生徒の幸せにつながるのか」と疑問に思っている先生も少なくありません。

 ひとりひとりと向き合い、何をやりたいのかをともに考え、子どもたち自身が主体的に進路を決めることが理想とはわかっていながら、進学実績にこだわってしまう空気や、やりたいことが明確でない生徒にどう向き合えば良いかわからず、偏差値によって進学先のアドバイスをしている現状があるようです。

 「進路指導では何をすべきなのか」という問いに、学校全体で取り組めていないことが課題であると思います。生徒に寄り添いたい、本気で生徒の幸せを願っている素晴らしい先生がたくさんいるにも関わらず、組織とのズレが生じていることで、理想とする進路指導が実現できない。それが課題ではないでしょうか。

--なるほど。昨今のコロナ事情で、長時間じっくり対面で話すことが物理的にも難しくなっていますね。

 この状況に翻弄されている先生方とたくさんお話ししてきましたが、まさにそれを感じています。ただでさえ多忙と言われる学校現場で、感染症対策やカリキュラムの見直し、学校行事の判断、保護者対応などが増え、今まで以上にひとりひとりに丁寧に時間を割くことが難しいというのが事実のようです。

 「生徒がやりたいことを丁寧に引き出し、進路指導したいと思っていても、偏差値を使って合理的な判断に基づいた提案にとどまらざるを得ない」というもどかしい声も聞かれます。

--進路指導の理想として共通するのは、やはり生徒ひとりひとりに寄り添うというところですね。どのように解決できると思いますか。

 「ひとりひとりに寄り添う」という姿勢は、探究学習にも通底するものだと思っています。現場の先生とお話しする中で「生徒が自分のテーマを設定する探究の授業で、生徒それぞれの興味関心を引き出すことが非常に難しい」という話題が出てきます。「調べたいテーマがない」という生徒がいる一方で、子どもたちは大人の意図に対する敏さをもっていますので「先生や保護者が求める正解は何かな」と正解当てゲームになってしまうことも少なくないというのです。

 真に生徒の主体性を引き出す授業になっているのか。「先生が期待することを察して、そこに合わせに行く」探究学習になってしまっているのではないか。ひとりひとりの主体性をどのように引き出したら良いのか。そのための先生の役割とは何か。この問いは、探究学習にも進路指導にも共通していると感じます。

--参加を検討している方に向けてメッセージをお願いします。

 進路指導において保護者や先生の関わり方は大切です。しかし進路を決めるのは、やはり生徒本人。自らの進路を考える力が、変化の激しいこれからの社会で重要になると思います。

 さまざまな制約のある中で、どうやって自らのキャリアを実現していくのか。これは”正解のない問い”です。「こうすれば良い」という万能な策はこの世の中にありません。だからこそ、当日ご参加される皆さんと一緒に考える場にしたいと思っています。

--ありがとうございました。9月2日が楽しみです。

 セミナーでは、これからの進路指導のあり方について考える。非対面での進路指導のノウハウのより詳しい内容も提供される。Zoomの機能を使って、参加者とのインタラクティブなやりとりを交えながら進行する予定だ。イベント後半には、今注目の通信制・全寮制高校について紹介する場も用意している。各校の担当者からの学校紹介のほか、質疑応答の時間も設ける。

 参加対象は、中学校・高等学校で進路指導に関わる教員、進学指導を担当する塾関係者。参加費無料。下記の申込フォームより参加を受け付けている。

参加申込フォーム

◆これからの進路指導のあり方を考えるオンラインセミナー
提供:教育と探求社
配信:無料のオンライン会議システム「Zoom」を使用
日時:2020年9月2日(水)10:00~12:00
 10:00~10:05 リセマム編集部よりご挨拶
 10:05~10:35 基調講演「脱・偏差値受験指導! 高校選択の先を見据えた進路指導とは」
 10:35~11:55 オンライン合同学校説明会
 11:55~12:00 リセマム編集部よりご挨拶
※質疑応答は、セミナー開催中よりZoomのQ&Aにてテキストで受け付けます。すべての質問に回答できない場合がありますので、あらかじめご了承ください。
定員:100名(先着)
対象:全国の中高進路指導担当教員、塾関係者
参加費:無料

《編集部》

【注目の記事】

この記事の写真

/

特集