「現代用語の基礎知識」選「ユーキャン新語・流行語大賞」は、その年に発生したさまざまな「ことば」の中で、軽妙に世相を衝いた表現とニュアンスをもって、広く大衆の目・口・耳をにぎわせた新語・流行語を選出するもの。1984年の創始以来、その年の「現代用語の基礎知識」に収録された用語をベースにノミネート語を選出し、選考委員会による選考を経て12月初めにトップテン、年間大賞語を表彰している。
流行や世相を反映した言葉では、空前のブームを巻き起こしている「鬼滅の刃」や、ステイホーム中にハマる人が続出した人気ゲーム「あつ森」(あつまれどうぶつの森)、SNSでバズったことでブレイクした瑛人の曲「香水」、オーディション番組やプロデューサーのJ.Y.Parkが注目を集めたガールズグループ「NiziU」などが選ばれた。お笑い芸人からのノミネートは少なく、ペコパの「時を戻そう」、ぼる塾の「まぁねぇ~」の2つにとどまった。
そのほか、アメリカで白人の警察官に取り押さえられた黒人男性が死亡する事件をきっかけに広がり、テニスの大坂なおみ選手のマスクを使った講義でも話題となった人種差別の撲滅など訴える運動「BLM(BlackLivesMatter)運動」や、将棋の棋聖戦第2局で藤井聡太七段(当時)が考慮時間23分で指した一手がAIが6億手を読んで導いた最善手(局面においてもっとも良い指し手)だったと話題になった「AI超え」などもノミネートした。
「新語・流行語」は、姜尚中氏(東京大学名誉教授)、金田一秀穂氏(杏林大学教授)、辛酸なめ子氏(漫画家・コラムニスト)、俵万智氏(歌人)、室井滋氏(女優・エッセイスト)、やくみつる氏(漫画家)、大塚陽子氏(「現代用語の基礎知識」編集長)で構成された選考委員会による選考を経て、12月初めにトップテン・大賞語が発表される。