就きたい職業がある中高生の8割「実現のため努力」

 栄光ゼミナールは2020年11月2日、保護者を対象にした「小中高生の家庭の職業観に関する意識調査」の結果を発表。就きたい職業がある中高生の8割が実現のため努力していることがわかった。

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将来の職業について、どのような機会に子どもと話したことがあるか
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 栄光ゼミナールは2020年11月2日、保護者を対象にした「小中高生の家庭の職業観に関する意識調査」の結果を発表。就きたい職業がある中高生の8割が実現のため努力していることがわかった。

 調査は、11月23日の勤労感謝の日にあわせて実施。小中高生の職業観に関する意識調査で、2018年と2019年に続き3回目の実施となる。対象は、小学1年生~高校3年生の子どもを持つ栄光モニター会員(栄光ゼミナール・栄光の個別ビザビ・大学受験ナビオに通塾する子どもの保護者)。9月9日~9月23日インターネットを利用して調査した。回答者数は939人で、そのうち小学生の保護者は469人(43.9%)、中高生保護者470人(50.1%)。

 子どもには将来就きたい職業があるかを聞いたところ、小学生の保護者62.6%、中高生の保護者48.6%が「ある」と回答した。小学生と中高生を比べると、小学生のほうが将来就きたい職業がある割合が高い結果となった。中高生はより現実的に職業を考える機会が増え、興味がある分野、得意なことを生かせる職業などを、見極めている段階にあると考えられる。

 子どもには将来就きたい職業があると回答した保護者に、就きたい職業のために、子どもが取り組んでいる、努力していることがあるかを聞いた。小学生の保護者70.5%、中高生の保護者77.2%が取り組んでいることや努力していることが「ある」と回答。中高生の約8割が将来のために努力しているということが明らかとなった。

 子どもと、子どもの将来の職業について話したことはあるかを聞いたところ、小学生の保護者94.5%、中高生の保護者97.0%が「話したことがある」と回答した。子どもと将来の職業について話した機会を聞いたところ、小学生の保護者では「日常会話の中で、職業についての話題があがったとき」が 79.8%ともっとも多く、中高生の保護者でもっとも多かったのは「受験など子どもの進学・進路を考えるとき」で75.8%だった。中高生では、進路選択の際や学校でキャリア教育を受けたときなど、職業について保護者と話すきっかけが多いことが明らかとなった。

 子どもが、保護者や家族の仕事について知っているかを聞いたところ、小学生の保護者93.9%、中高生の保護者95.9%が「知っている」と回答。多くの家庭で、家族の仕事について、子どもと話をしていることがわかった。新型コロナウイルスの影響で、在宅勤務をしている(していた)家族がいたのは全体の66.2%。そのうち、22.2%の保護者が同居家族の在宅勤務で子どもの職業観に「影響はあったと思う」と回答した。具体的な変化としては、「仕事の大変さを実感したようだ」「オンライン会議のようすを見て、会社のイメージが具現化したようだ」「テレワークができる仕事に就きたいと思うようになった」などの声があった。一方で、「家で気ままに仕事ができていいね、と誤解された」と嘆く保護者もいた。

 子どもの職業観・勤労観を育むため、家庭で取り組んでいることでは、「保護者の職場のファミリーデーに連れて行く」「小学生新聞の購読や、テレビのニュースを見せている」「毎朝ニュースを見ながら時事問題について意見を交わしている」などの自由回答があげられた。

《田中志実》

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