今年の漢字、2020年は「密」

 日本漢字能力検定協会は2020年12月14日、今年の世相を漢字一字で表現する年末の風物詩「今年の漢字」を発表した。京都・清水寺の森清範貫主が揮毫した漢字一字は「密」。

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2020年「今年の漢字」1位は「密」
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 日本漢字能力検定協会は2020年12月14日、今年の世相を漢字一字で表現する年末の風物詩「今年の漢字」を発表した。京都・清水寺の森清範貫主が揮毫した漢字一字は「密」。

 日本漢字能力検定協会が行う「今年の漢字」は2020年で26回目。1年を振り返り世相を表す漢字一字を考えることにより、漢字の持つ奥深い意義を再認識してもらいたいという考えから、1995年より毎年実施している。2020年「今年の漢字」は11月1日から12月6日まで募集。12月14日午後2時より、京都・清水寺の本堂で結果を発表した。

 応募総数20万8,025票から2万8,401票(13.65%)を集めた第1位は「密」。世界中が新型コロナウイルス感染症流行の影響を受けた1年となった。“3「密」”という言葉が提唱され、生活・行動様式が「密」にならないよう国民が意識し続けた。政治判断が「密」室で行われたことや芸能界での「密」会報道などでも使われた。

 「密」を選んだ理由は、「感染防止策として避けるべき『3密』から。小池百合子都知事が近づく報道陣に対して手で制しながら『密です!』と言ったのは大きく印象づき、我々が身近で言う時も使うようになったのではないでしょうか。学術会議問題等、政治の秘密裏に行われる事象も多かった」(岐阜県/55歳)などの意見が寄せられた。

 続いて、2位「禍」、3位「病」、4位「新」、5位「変」、6位「家」、7位「滅」、8位「菌」、9位「鬼」、10位「疫」。2位「渦」を選んだ理由は、コロナ「禍」という言葉が広く使用され、熊本の豪雨災害やオリンピック延期という「禍」いもあったことによる。また、「鬼滅の刃」の大ヒットにより「新」「家」「滅」「鬼」などが選ばれた。

◆2020年「今年の漢字」トップ10
1位「密」28,401 票(13.65%)
2位「禍」13,655票(6.56%)
3位「病」10,369票(4.98%)
4位「新」9,882票(4.75%)
5位「変」7,037票(3.38%)
6位「家」6,865 票(3.30%)
7位「滅」5,200 票(2.50%)
8位「菌」5,062票(2.43%)
9位「鬼」4,840 票(2.33%)
10位「疫」4,082票(1.96%)

※2位以下については、12月14日16:30に追記しました。

《工藤めぐみ》

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