QS学生都市ランキング、東京が世界3位

 世界大学評価機関の英国クアクアレリ・シモンズ(Quacquarelli Symonds、以下「QS」)は2021年7月28日、留学先の魅力度を測る「QS最高の学生都市ランキング」を発表した。東京は世界3位だった。

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QS最高の学生都市ランキング(QS Best Student Cities Ranking)
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 世界大学評価機関の英国クアクアレリ・シモンズ(Quacquarelli Symonds、以下「QS」)は2021年7月28日、留学先の魅力度を測る「QS最高の学生都市ランキング」を発表した。東京が世界3位に輝き、生活の質や就労機会、世界レベルの大学数、留学経験者の評判で高評価を得た。

 「QS最高の学生都市ランキング(QS Best Student Cities Ranking)」は、人口25万人以上で、QS世界大学ランキングに2つ以上の大学がランクインしている都市が対象。9万5,000件以上のアンケート回答をもとに、入学希望者と元学生の意見を分析し、「Rankings(ランキング)」「Desirability(魅力度)」「Affordability(留学費用水準)」「Employer Activity(就労機会)」「Student Mix(学生の多様性)」「Student View(学生観)」の6つの指標から作成している。

 総合ランキングは、1位「ロンドン」、2位「ミュンヘン」、3位「東京」「ソウル」、5位「ベルリン」、6位「メルボルン」、7位「チューリッヒ」、8位「シドニー」、9位「パリ」「モントリオール」「ボストン」。トップ10に新たに加わった都市はボストンのみ。2都市がトップ10入りしているのは、ドイツとオーストラリアの2か国だった。

 アジアでは、3位「東京」「ソウル」、15位「香港」、17位「シンガポール」、19位「京都、大阪、神戸」の順に高かった。東京は韓国のソウルと並んで世界第3位となり、アジアで優れた学生都市という評価を得た。

 東京が世界第3位に選ばれた理由は、「Desirability score(魅力度スコア)」「Employer Activity score(就労機会スコア)」が100点満点中100点を獲得したことがあげられる。また、上位ランクの大学の数を示す指標で東京は世界第5位となった他、Student Voice(学生の声)でのスコアが上昇した。

 QSのリサーチ責任者であるベン・ソーター氏は「東京は大変魅力的であり、留学先として秀でています。ソウル、モスクワおよびロンドンそれぞれの都市にある世界レベルの大学の数には劣りますが、それでも東京にはランク入りした大学が15校もあります。東京に留学した経験のある学生からは、一貫して好意的なフィードバックが寄せられています。また、若年層の失業率が低いことから、卒業後の見通しも良好です。QSのデータによれば、東京は安全性の面でも高い評価を得ています。一方で、他国の競合都市と比較するとAffordability(留学費用水準)でのスコアが低下しているため、奨学金や学生への補助金を組み合わせることで、意欲の高い優秀な若者の東京への留学が可能になるでしょう」と述べている。

 なお、河合塾グループのKEIアドバンスは2019年にQSと業務提携し、日本国内オフィシャルパートナーとなっている。

◆QS最高の学生都市ランキング(QS Best Student Cities Ranking)
1位:ロンドン(イギリス)
2位:ミュンヘン(ドイツ)
3位:東京(日本)、ソウル(韓国)
5位:ベルリン(ドイツ)
6位:メルボルン(オーストラリア)
7位:チューリッヒ(スイス)
8位:シドニー(オーストラリア)
9位:パリ(フランス)、モントリオール(カナダ)、ボストン(アメリカ)
※()内は国名

《工藤めぐみ》

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