【大学受験】学習計画を達成できるのは約2割…「全国統一高校生テスト」受験生対象アンケート

 東進ハイスクール・東進衛星予備校(以下、東進)を運営するナガセは2021年8月12日、6月に実施した「全国統一高校生テスト」を受験した高校生に対して行った独自アンケートの結果を発表した。

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学習計画の有無と達成できるかどうか
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 東進ハイスクール・東進衛星予備校(以下、東進)を運営するナガセは2021年8月12日、6月に実施した「全国統一高校生テスト」を受験した高校生に対して行った独自アンケートの結果を発表した。このアンケートによると、高校生の7割が学習計画を立てるが、達成できるのはそのうち約2割だったことが明らかになった。

 「全国統一高校生テスト」および「全国統一中学生テスト」は、それぞれ年2回(6月と10・11月)に実施される東進模試。日本全国の高校生・中学生を対象に、これまで無料招待で実施しており、1回の受験者は15万人以上。東進生以外の一般受験者も多く受験している。日本全国の高校生に学習のヒントやスタートのきっかけを提供するとともに、日本各地の優秀な人財を発掘・育成することを目的として行われており、成績優秀者を対象に決勝大会も実施している。

 今回のアンケートは、2021年6月に実施された「全国統一高校生テスト」を受験した高校生に対して行われたもの。回答数は8万5,312件。

 「学習計画の有無と達成できるかどうか」について質問したところ、およそ7割が学習にあたって計画を立てており、学年が上がるにつれて学習計画を立てる高校生が増えていくことが分かった。その中で学習計画を立てるグループ(「計画を立てるが学習量を達成できない(1)」「計画を立てて学習量を達成できる(2)」の2つ)を取り出して、立てた学習計画を達成できるかどうかを見たところ、高校生計で22.6%、もっとも高い高3生でも23.8%と、計画を達成できるのは少数派であるといえる。

 「学習計画を立てる際に困ること」を聞いたアンケート項目では、どの学年も、最も多いのは「計画を立てた後にモチベーションを保つ自信がない」という回答。ついで「目標はあるが、具体的に何をすべきかわからない」。高2生・高1生では「部活や課外活動との両立が難しく、時間が確保できない」という回答も多くなっている。

 「学習計画を達成できるかと計画立案にあたり困ることの関係」について聞いた項目では、学習計画を達成できるかと計画立案にあたり困ることの関係を見るため、前述の(1)(2)の2グループに分けて困ることに差があるかを比較。これによると学習量を達成できるグループ(1)は、達成できないグループ(2)に比べて、計画を立てる段階で「モチベーションを保つ自信がない」という悩みが少ない傾向にあることが分かった一方、「部活や課外授業との両立が難しく、時間が確保できない」という悩みについては、学習量を達成できるグループ(1)の方が多い傾向にある。

 計画を立てる段階で「時間が確保できない」という悩みを持つグループの方が学習量を達成できているというのは、一見矛盾しているようにみえるが、ナガセでは「部活や課外活動により勉強できる時間が限られているのは、どんな高校生でも同じ条件です。時間が限られているということを理解し、学習時間を確保し実現可能な学習計画を立案するからこそ、その計画を達成できると考えることができます」と分析している。

《鶴田雅美》

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