東北初の不登校特例校「富谷中学校西成田教室」開設へ
宮城県富谷市は2022年4月、東北初となる不登校特例校「富谷市立富谷中学校西成田教室」を開設する。富谷市内に在住し、市立中学校に在籍している不登校の生徒20人程度を対象に教科担任が少人数や個別の形態で指導する。9月より生徒募集を開始する。
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2016年12月に「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」が成立。国や地方公共団体による不登校特例校および教育支援センターの整備、その充実等のために必要な措置を講ずることは努力義務となった。
不登校特例校とは、不登校児童生徒の実態に配慮した特別の教育課程を編成して教育を実施する必要があると認められた場合、文部科学大臣が学校教育法施行規則に基づき指定する学校。2021年4月現在、全国に公立8校、私立9校の計17校が設置されている。
富谷市では、小学校・中学校ともにここ数年、不登校の出現率が高止まりしている状況にあり、宮城県の平均を上回る学校も多くなってきている。別室登校や4月に開所した教育支援センターに通って学習している児童生徒もいるが、さまざまな理由から欠席が続く児童生徒も多くみられるという。
東北初の不登校特例校となる「富谷市立富谷中学校西成田教室」は、富谷小学校統合で閉校となった旧西成田小学校の校舎を活用する西成田コミュニティセンター内に設置。校舎西側に教室を設け、教科ごとに教員を配置。特別の教育課程を編成して意図的・計画的な教科指導を少人数や個別の形態で実施する。
対象となるのは、富谷市内に在住、富谷市立中学校に在籍し、原則年間30日以上欠席している生徒(次年度入学予定の児童も含む)。募集定員は20名程度、各学年6人程度を予定。9月より生徒募集を開始する。
教室が設置される西成田コミュニティセンターは、里山の豊かな自然に恵まれ、さまざまな自然体験や地域住民との交流ができる環境にある。西成田教室は教育環境整備も充実しており、1人1台タブレット端末やネット通信環境、大型モニタ等、通常の学校と同じ学習環境も整っている。生徒は希望すれば、本校である富谷中学校の行事や部活動に参加することもできる。
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