コロナ禍で7割の母親に不安疲労…第5波以降の症状悪化9割超

 高校生以下の子供をもつ母親の約7割に「不安疲労」がまん延していることが2021年9月27日、パラミロン研究会の調査結果から明らかになった。学校等でクラスターが増える中、第5波以降に不安疲労の症状が悪化しているという母親は93.9%にのぼっている。

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(高校生以下の子供をもつ母親)不安疲労に関連する症状を感じる人の第5波以降の変化
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 高校生以下の子供をもつ母親の約7割に「不安疲労」がまん延していることが2021年9月27日、パラミロン研究会の調査結果から明らかになった。学校等でクラスターが増える中、第5波以降に不安疲労の症状が悪化しているという母親は93.9%にのぼっている。

 パラミロン研究会は、パラミロン(β-1、3-グルカン)の機能性について多面的な研究を行うため、さまざまな研究領域の研究者が集い、2017年に発足。2021年1月に実施した「第1回不安疲労実態調査」に続き、コロナ禍における不安と疲労の最新実態を把握するため、9月3日~5日に20~70代の男女1,200人に調査を実施した。

 同研究会では、生活の変化でストレス・不安を感じることが多くなり、疲労感を感じている状態を「不安疲労」と呼んでいる。不安疲労は、長引くコロナ禍によって顕在化している精神的疲労と身体的疲労が結びついた心身の不調と言えるという。調査結果によると、コロナ禍で不安疲労が増えたと感じる人は54.5%で、1月の前回調査より1.8ポイント増加。男女別では男性48.8%に対し、女性60.0%と、女性のほうが不安疲労を抱えている実態にあった。

 最近感じている心身の不調は、「疲労感/倦怠感」33.7%、「なんとなくやる気が出ない・体を動かす気が起きない」31.8%、「ストレスを感じやすい」28.7%、「よく眠れない」18.6%の順に多く、不安疲労と関連する症状が上位を占めた。男女で比較すると、不安疲労に関連する4つの症状「疲労感/倦怠感」「意欲低下」「ストレス」「睡眠不調」すべての項目で女性のポイントが高かった。

 不安疲労に関連する症状(疲労感/倦怠感、意欲低下、ストレス、睡眠不調等)を1つでも感じている人は全体の57.0%。このうち、第5波以降にその症状が悪化していると回答した人は84.1%にのぼった。

 ワクチン接種と不安疲労の関連を分析したところ、1回目接種が完了した人の64.4%、接種したいがまだ接種していない人の61.7%が「不安疲労が増えた」と感じていた。一方で、2回目接種を完了した人も50.9%が「不安疲労が増えた」と感じており、ワクチン接種を終えた人にとっても不安疲労は身近な不調となっている。

 不安疲労の要因については、「自分がウイルス感染すること」53.8%、「感染拡大が繰り返されること」50.5%、「家族がウイルス感染すること」48.6%と、コロナ感染の不安に関する項目が上位に並んだ。「自分がウイルス感染すること」 への不安は、接種したいがまだ接種していない人55.3%、1回目接種が完了した人57.1%だけでなく、2回目接種が完了した人でも53.8%あった。

 女性の中でも「高校生以下の子供」をもつ母親に限ると、不安疲労が増えたと感じている割合は67.6%にのぼった。高校生以下の子供をもつ母親が感じる不安の上位は、「自分がウイルス感染すること」56.2%、「家族がウイルス感染すること」55.2%、「子供が感染すること」54.3%が、ほぼ同じ割合で上位に並んだ。特に「子供が感染すること」に不安を感じている母親の82.5%が、第5波以降に子供が感染することへの不安がさらに強まったと感じていた。

 高校生以下の子供をもつ母親の中で、不安疲労に関連する症状(疲労感/倦怠感、意欲低下、ストレス、睡眠不調等)を1つでも感じている人は全体の62.9%。このうち、第5波以降にその症状が悪化していると回答した人は93.9%に達した。クラスターは第5波以降、学校や家庭で多くみられるようになっている。医療体制のひっ迫を肌身で感じ、家庭で家族や子供の感染予防に苦慮した体験を通じて、母親層に不安疲労が蓄積し、不安疲労関連症状が深刻化していることがうかがえる結果となっている。

 調査結果を総評して、予防医療専門医であるパラミロン研究会理事の久保明先生は「特に『不安疲労』が顕著なのが『高校生の子供をもつ母親』の方々です。学校や家庭での感染クラスターが増加する中で、子供たちの学習や交流の機会を与えたいという母親としての願いと感染への不安との板挟みで『不安疲労』が増大していることがうかがえます。これから受験シーズンが本格化する折、子供たち本人とともに母親へのケアが重要なテーマといえます」とコメント。

 不安疲労は放置しておくと「うつ」に移行する危険性もあるとして、「生活のリズムを一定にする」「不安要素となる情報を必要以上に見ない」「緊張を解くために適度に体を動かす」等、自分でできる範囲で不安疲労を軽減する工夫をしてみるとよいとアドバイスしている。

《奥山直美》

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