情報I、公立高校の約8割が1年次のみ設置

 河合塾は大学入試情報サイト「Kei-Net」の入試・教育トピックスに「高等学校 新教育課程調査結果」を掲載した。新学習指導要領により2022年度から共通必履修科目となった「情報I」は、8割弱の公立高校で1年次のみ設置されていること等がわかった。

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 河合塾は大学入試情報サイト「Kei-Net」の入試・教育トピックスに「高等学校 新教育課程調査結果」を掲載した。新学習指導要領により2022年度から共通必履修科目となった「情報I」は、8割弱の公立高校で1年次のみ設置されていること等がわかった。

 河合塾では、新学習指導要領が2022年度から年次進行で全面実施されることから、公立普通科高校を対象に、Webサイトでの新教育課程の公表状況を調査した。8月上旬時点で、47都道府県1,214校のうち、新教育課程を掲載し、かつ4年制大学への進学を主眼に置いていると考えられる165校の「公立進学校」データを中心に「高等学校 新教育課程調査結果」をまとめた。

 資料によると、公立進学校の8割が1年次の配当単位数週当たり32~34単位で編成しており、2・3年次の週当たり単位数も同様の傾向にあった。教員や生徒の負担軽減等を目的に授業時数の削減を検討する高校もあると思われたが、進学校については依然として多くの授業時数を確保していた。

 共通必履修科目となり、2025年度共通テストでも範囲として出題されることとなった「情報I」は、8割弱が1年次に設置し、3年次に置く公立進学校も一部見られた。

 調査対象校のうち、「情報II」を全員必修で置いている高校はなかった。選択科目として「情報II」を置いている高校が2割弱、「情報演習」「情報I演習」等の学校設定科目を置いている高校が1割弱で、いずれも数学、地理歴史・公民、国語(古典)等との選択科目となっていた。

 国語の新設の選択科目については、「論理国語」は、国立文系、理系ともに8割近くが標準単位数である4単位以上で設置。「文学国語」は、国立文系では2割が設置せず、4割弱が標準単位数未満での設置、理系では5割以上が未設置だった。

 数学では、2025年度共通テストからの科目変更により、国公立大学をめざす生徒は文系であっても「数学C」を履修することが実質的に必須となったことから、理系のすべてと、国立文系の9割以上が「数学C」または「数学C」の要素を含むと考えられる学校設定科目を設置している。また、全体の3分の1が2年次から「数学C」を設置していることがわかった。

《勝田綾》

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