女性役員比率7.5%、企業リストも公開…内閣府

 上場企業の女性役員割合は7.5%にとどまり、諸外国と比べて依然として低い水準にとどまっていることが、内閣府男女共同参画局がWebサイトに公表した情報からわかった。女性役員比率が高い企業の業種別ランキング、女性役員がいない企業リストも公開している。

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 上場企業の女性役員割合は7.5%にとどまり、諸外国と比べて依然として低い水準にとどまっていることが、内閣府男女共同参画局がWebサイトに公表した情報からわかった。女性役員比率が高い企業の業種別ランキング、女性役員がいない企業リストも公開している。

 内閣府男女共同参画局では、女性活躍推進法や女性の活躍状況を「見える化」する情報をWebサイトで紹介している。このうち、上場企業における女性役員の状況について、2021年7月末時点の調査結果をもとにまとめている。

 役員とは、取締役、監査役、指名委員会等設置会社の代表執行役、執行役を指す。東洋経済新報社「役員四季報」の調べによると、2021年7月末時点における東証一部上場企業の女性役員数は、前年比527人増の3,055人。女性役員割合は7.5%。2012年から2021年の9年間で約4.8倍に増えたものの、諸外国の女性役員割合と比較して低い水準にとどまっている。

 東証一部上場企業のうち、女性役員がいない企業は33.4%にあたる732社。女性役員がいない企業は減少傾向にあるが、いまだに約3分の1の企業で女性役員が1人もいない実態にある。女性役員がいない企業が過半数を占めている業種は、33業種のうち、海運業や不動産業等9業種あった。

 内閣府男女共同参画局によると、女性取締役を1人以上有する企業は、女性取締役を1人も有しない企業に比べ、株式パフォーマンスが良いという調査結果もあり、資本市場においては女性の活躍に積極的な企業が評価される動きも広まっているという。

 内閣府男女共同参画局Webサイトでは、女性役員比率が高い企業を業種別にランキング化し、上位3社を一覧にして掲載。さらに東証一部上場企業のうち、2021年7月末時点で女性役員がいない企業のリストも公開している。

 内閣府では、「女性役員候補者育成のための研修プログラム」を策定し、地方自治体や大学と連携して研修を実施。民間企業に女性登用の参考となる情報を提供するため、「女性リーダー人材バンク」等も公開している。

《奥山直美》

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