あえて何も言わない「不作為の嘘」子供も大人も寛容に…神戸大

 大人だけでなく小学生においても、あえて何も言わない「不作為の嘘」を偽の情報を伝える「作為の嘘」よりも道徳的に甘く判断してしまう傾向が強いことが、神戸大学大学院人間発達環境学研究科の林創教授らの研究により明らかになった。

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Figure1 4つの場面の構造
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 大人だけでなく小学生においても、あえて何も言わない「不作為の嘘」を偽の情報を伝える「作為の嘘」よりも道徳的に甘く判断してしまう傾向が強いことが、神戸大学大学院人間発達環境学研究科の林創教授らの研究により明らかになった。今後、子供の道徳性を高める指導において注意すべき点になるという。

 嘘は行為の形態によって、「事実と違うことを相手に伝える」ことで欺く「作為による嘘」と、事実を知っているのに「あえて何も言わない」ことで欺く「不作為の嘘」の2つのタイプにわけられる。人が物事を判断するとき、作為による悪いことを、不作為による悪いことよりもネガティブに判断する(不作為の方が気にならない)傾向があり、これを「不作為バイアス」と呼ぶことが、すでに「行動の有無」に焦点をあてた研究から明らかになっている。

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《畑山望》

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