小1-3の家庭学習時間は平均34.9分、テレビ鑑賞は減少傾向

 公文教育研究会が小学校低学年の家庭を対象に行った「家庭学習調査2021」によると、子供の1日の家庭学習時間は、平均34.9分、週平均5.7日で、テレビを見る時間は減少傾向にあることがわかった。

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 公文教育研究会が小学校低学年の家庭を対象に行った「家庭学習調査2021」によると、子供の1日の家庭学習時間は、平均34.9分、週平均5.7日で、テレビを見る時間は減少傾向にあることがわかった。

 調査は公文教育研究会が、2021年11月26日~11月30日の期間、小学校1年生~3年生の子供がいる世帯の母親1,000人、父親800人を対象にインターネットで実施。近年共働き世帯が増加する中、子供の生活や家庭学習の状況、保護者意識や行動についての実態把握を目的に、2015年から継続的に調査している。

 まず、子供のテレビを見る時間について尋ねたところ、1~2時間未満が29%でもっとも高く、ついで30分~1時間未満が26.2%だった。また、「まったくない(6.3%)」と「30分未満(17.5%)」をあわせると23.8%で、2020年の調査(17.3%)より、テレビを見る時間は減少していることがわかった。

 次に、子供のゲームの時間について尋ねたところ、30分~1時間未満24.6%がもっとも高く、ついで30分未満21.6%。30分以上ゲームをするという回答の合計は52.4%で、2020年度の調査結果(52.1%)から微増したものの、ほとんど変化はみられなかった。外で遊ぶ時間についても「まったくない」が22.5%、「2時間以上」が3.9%と、2020年度調査結果から、ほとんど変化はなかった

 子供が家庭学習に取り組む頻度については、週平均「5.7日」、1日の平均学習時間は「34.9分」という結果で、2020年度の調査結果(週平均「5.8日」平均学習時間「36.3分」)よりやや減少傾向となった。

 また、子供について気がかりなことを尋ねたところ、「子供の学校でのようす」が34.9%がもっとも多く、ついで「子供の友達関係」は33.7%。子供について気がかりと回答した保護者は2020年度に引き続き3割以上となった。

 さらに、オンライン学習の実施状況について尋ねたところ、「いずれも現在は実施していない」が42.5%でもっとも多く、ついで「学校主導も自主実施も行われている」が25.6%。「学校主導も自主実施も行われている(25.6%)」は、2020年度(8.4%)と比較すると大幅に増加。「いずれも現在は実施していない」割合は、2020年度から微減にとどまった。

 次に教育におけるICT拡大についての評価を尋ねたところ、「非常に好ましい傾向である」と「まあ好ましい傾向である」の回答をあわせると43.8%で、4割以上の保護者がICT利用について好感を持っていることがわかった。一方、「あまり好ましい傾向ではない」と「まったく好ましくない傾向である」の回答をあわせると12.6%であった。

 次に子供が利用しているスマート端末について尋ねたところ「ゲーム機」48%がもっとも多く、ついで「タブレット」44.2%だった。家庭におけるスマート端末の利用実態については、家にある端末は「ゲーム」56.9%と「動画サイトの視聴」39.7%の回答が多く、学校配布端末では「学校や塾の宿題・課題」51.2%と「学習アプリや学習サイトの視聴」40.9%の回答が多いという結果となった。

 家庭内学習の評価については、「うまくいっている」と「どちらかといえば、うまくいっている」の回答が71.6%で、2020年度調査からの変化は見られなかった。同様に、家庭内学習への悩みの程度も「まったく悩んでいない」と「あまり悩んでいない」の回答が58.0%で、2020年度から大きな変化はなかった。

 また、家庭内学習の熱心さのきっかけについては、「自力で課題を解けるようになったから」が26.9%でもっとも多く、ついで「学校の成績(テスト結果等)がよくなったから」19.7%、「勉強の面白さを覚えたから」15.7%であった。

 さらに保護者の家庭内学習関与について尋ねると、「平日の家庭学習の開始時間を把握している」が53.3%でもっとも多く、ついで「その日にやった家庭学習の内容を終了後に確認している」46.0%だった。2020年度と比較すると、もっとも増えた回答が、「仕事・家事・育児をやりながら、学習の面倒もみている」で、2020年度の36.2%から2021年度は39.3%となった。

《川端珠紀》

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