小児ワクチン接種「早く始めてほしいと思っていた」31.7%

 小児のワクチン接種について、「早く始めてほしいと思っていた」と回答した人が31.7%いたことが、日本マーケティングリサーチ機構が2022年4月6日に公表した調査結果から明らかになった。

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小児のワクチン接種に関してどう思うか
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 小児のワクチン接種について、「早く始めてほしいと思っていた」と回答した人が31.7%いたことが、日本マーケティングリサーチ機構が2022年4月6日に公表した調査結果から明らかになった。

 「小児ワクチン接種に関する一般調査」は、日本全国の10~70代の男女268人を対象にインターネットで実施した。調査期間は2022年3月1日~3月16日。

 回答者のうち、小児の子供がいるのは27.6%だった。「小児に対してのワクチン接種が始まっていることを知っているか」という質問に対し、「知っていた」と回答した人が64.2%、「知らなかった」と回答した人が35.8%。子供がいない人でも小児に対してのワクチン接種が始まっていることについて認知している人がいたことがわかった。

 「小児のワクチン接種に関してどう思うか」に関して、「早く始めてほしいと思っていた」と回答した人は31.7%だった。それに対し「小児には必要ないと思う」と回答した人は26.5%だった。また「何とも思わない」と回答した人は41.8%だった。

 この結果から小児のワクチン接種について関心がある人が半数以上いることがわかった。「早く始めてほしいと思っていた」と回答した人が「小児には必要ないと思う」と回答した人の割合を上回っており、小児の感染を警戒していることが明らかになった。

 そこには、小児から家族への感染を警戒している人や、保育園・幼稚園・小学校の登園・登校停止で仕事を休まざるをえない人がいることが推測される。

 一方で「自分の子供にワクチンを接種させたいと思うか」については、「接種させたい」が25.8%、「接種させたくない」が26.5%で「接種させたくない」が上回っているうえ、「どちらともいえない」が47.8%で、実際に接種させるとなると消極的になる人が多いことが推測できる。

 「ワクチン接種に積極的になれない理由」は「副反応が怖い」がもっとも多い理由で37.3%、「将来の安全性」が23.9%、「周りの小児がまだ接種していない」が9.0%、「心配なことはない」が27.2%、その他が2.6%だった。

 自分で痛みやだるさの表現が難しい小児に副作用で高熱が出たり、だるさがあったりすることに怖さを感じている人が多いのではないかと推測できる。また、将来に影響が出るか出ないかデータがないワクチンを小児に接種させることに抵抗がある人も多いことがわかった。

 今回の調査では、小児ワクチン接種に関して、早く始めて小児の感染を防ぐことを望んでいる人が約3割いるが、実際に自分の子供に接種させるには、まだ安全性の面で不安が多いことが明らかになった。

《鈴木あさり》

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