【大学受験】入学前に「大学入学費用」をシミュレーション…大学生協

 全国大学生活協同組合連合会は2022年4月15日、「親子で要チェック!大学生活ハウマッチ」と題し、大学入学にかかる費用をデータをもとに公開した。進学を希望している学校の初期費用がどれくらいになるか、親子でシミュレーションしておくことが大事だという。

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親子で要チェック!大学生活ハウマッチ
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 全国大学生活協同組合連合会は2022年4月15日、Webサイトにおいて「親子で要チェック!大学生活ハウマッチ」と題し、大学入学にかかる費用をデータをもとに公開した。進学を希望している学校の初期費用がどれくらいになるか、親子でシミュレーションしておくことが大事だという。

 全国大学生活協同組合連合会(大学生協)は、大学入学にあたっては、さまざまな費用が必要になることから、現役大学生たちのデータをもとに、大学入学にかかるお金を費目ごとにまとめた。

 初期費用は「入学準備・学費編」「入学準備・ひとり暮らし編」「大学生活スタート」「アルバイト」の4つに分けて掲載。「入学準備・学費編」では、「自宅生」「下宿生」「寮生」と条件によって異なるが、下宿生では出願・受験費用、大学納付金、入学手続き費用、教科書・教材購入費用、住まい探し費用、生活財購入費用、その他費用の合計が約220万円かかるという結果になった。自宅生については約163万円。

 「入学準備・ひとり暮らし編」は、地域別に1人暮らしのための費用(平均額)を比較している。東京・埼玉・千葉・神奈川では、住まい探しの費用(敷金等初期費用を含む)が32万7,400円、新生活(新生活用品購入費用)29万3,500円、家賃(月平均額・管理費と共益費含む)6万9,000円となっている。先輩保護者からのアドバイスでは、「AO受験に合格した場合は、一般入試合格と違い、入学金も早く納入するようになるため、早めの準備が必要」というコメントも。

 「大学生活スタート」では、「第57回学生生活実態調査(2021年)」の結果をグラフで紹介。下宿生の1か月の支出合計の全国平均は約12万5,000円、収入平均も約12万5,000円と、先輩たちの上手な収支管理がわかる。しかし、大学生活では生活費以外に、思いがけない支出もあり、生活費は余裕をもって管理することが大切なようだ。先輩保護者からは、「隣県なので自宅通学できると思っていたら、カリキュラム等によっては帰宅が遅くなるようで、2年からは下宿も考えている。このような情報が早い時点でわかっていればよかった」という声があった。

 「アルバイト」では、コロナ禍で働き先を探すのが大変なようだが、平均して月収2万円近くのアルバイトをしていることが多いようだ。1日の勤務時間では、3~4時間程度、1週間の勤務日数では2~3日程度行うことが多く、これを目安にアルバイトスケジュールをたてれば、学生生活に支障のないレベルといえそうだ。

 Webサイトでは初期費用の計算表を掲載。「受験・入学時の費用の比較」「地域別1人暮らしのための費用比較・志望する進学地域でかかる費用」「自宅生・下宿生の1か月の生活費(全学年)」を計算表に入れると下宿生、自宅生それぞれの初期費用が算出できる。試算をした場合でも、「実際にかかった費用と予算」のデータをみると、約4割の家庭が「予算より多かった」と回答。その理由の多くは、「必要なものがあった」というもの。掲載されている表や、オープンキャンパスでの在学生の話等をもとに、余すことなくチェックすることを勧めている。

《田中志実》

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