日本音楽高等学校は、日本最古の私立音楽学校をルーツとし、建学の精神に「愛と和と誠実」を掲げ、知性と感性の融合を通して「人間力」向上を最重要目標とする教育が実践されている。併設の有明教育芸術短期大学には、原則として全員が内部進学可能。3年間で、保育士資格、幼稚園教諭免許、小学校教諭免許が卒業と同時に取得できる。
日本音楽高等学校は、2023年に学園創立120周年を迎えるにあたり、校名を「品川学藝高等学校」改称し、普通科は「eスポーツエデュケーション」「リベラルアーツ」と、音楽科は「ミュージック」「パフォーミングアーツ(バレエ専攻、ミュージカル専攻)」の2科4コースを設置する。
「eスポーツエデュケーション(eSports Education)コース」は、eスポーツを通して学力の重要な要素である「思考力・判断力・表現力」および「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を育成する。授業に「マインクラフ」や「フォートナイト」等を取り入れ、eスポーツ大会にもチャレンジする。
「リベラルアーツ(Liberal Arts)コース」は、一般教科以外に心理学・アート思考・「お金」の授業・道徳教育・自己表現・対人関係スキル等、幅広い教養・知識を身に付け、物事を相対的、複眼的に考える土台を作り、主体的に問題発見・解決ができる人間の育成を目指す。また、早い段階から小論文や面接対策に取り組むことで、思考力・表現力を培い、一般入試だけでなく総合型・学校推薦型選抜に対応できる力を身に付ける。さらに「自学自習の習慣化」を身に付けるための授業を設置し、「正しい」勉強法を1から学ぶ。
「ミュージック(Music)コース」は、日本最古(1903年)の私立音楽学校をルーツとしている。音楽基礎能力の三本柱である、読む(読譜力)・聞く(聴音)・書く(楽典)を基礎から着実に身に付けることで、演奏技術や表現力を高める。器楽専攻と声楽専攻に分かれ、ひとりひとりを大切に個々の力を伸ばすカリキュラムが組まれる。ソルフェージュが充実しているため、目標とする音楽大学進学に備えることも可能。たくさんの舞台を経験することにより、あらゆる分野の進路において役立つ「豊かな人間力」を育む。
「パフォーミングアーツ(Performing Arts)コース」の「バレエ専攻(現:バレエコース)」は、「クラシックバレエ」を学べるわが国で初めての全日制高等学校(1988年開設)。バレエを志す仲間と共にバレエ全般への理解を深め、大学進学や留学も視野に入れながら「バレエダンサー」という夢を追いかけることが可能。舞台芸術をさまざまな角度から学び、舞台芸術全般への理解を深める。
「パフォーミングアーツコース」の「ミュージカル専攻(現:舞台芸術コース)」は、演技・舞踊・バレエ・発声に加え、照明・音響等のテクニカル分野についても3年間を通して基礎から学ぶ。大学進学も視野に入れながらプロを目指すことも可能。仲間と共に舞台を作り上げる過程の中で「ポジティブな意識」を鍛え、さまざまな課題を乗り越える力を身に付ける。
また、学園創立120周年記念事業の一環で、学費無料制度を開始する。条件を満たせば、授業料だけでなく、施設維持費・教材費・教育充実費のすべてが3年間実質無料となる。有明教育芸術短期大学への進学で、「2年間の学費で3年間で学べる奨学金(有明教育芸術短期大学)」と「学費無料制度(品川学藝高等学校)」を併用した場合、高校から短期大学までの6年間を、2年間の学費で卒業することが可能となる。入学金および修学旅行積立金等の預かり金は発生するが、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県等全国どの地域でも学費無料制度を利用することが可能になる。
さらに、学校内で大学受験対策が完結できる体制が整う。外部の教育機関監修の校内予備校を設置し、「授業」ではなく、「自学自習の習慣化」を通して学力の向上を目指す。また、制服もリニューアルする。ファッション誌 「FUDGE(ファッジ)」が監修する。FUDGEの持ち味であるトラッドテイストをアップデートし、機能面でも現代のライフスタイルに即した新制服を提案予定になっている。