2022年度京都大学一般選抜の現役志願者数は、前年度（2021年度）から上昇。その一方、浪人等志願者数は後期日程が廃止された2009年度以降の最低値を記録した前年度からさらに減少。現役割合は67.8％と3年連続で上昇し、2009年度以降で最高値を更新した。
入学者の現役割合も3年連続で上昇して67.2%となり、志願者の現役割合と同様、2009年度以降の最高値を更新。一般選抜入学者の3分の2以上が現役生となった。近年、入学者の現役割合は志願者の割合よりもやや低い状況が続いていたが、2022年度の割合差は0.6％にとどまった。
現浪別の合格率（入学者数÷志願者数、現浪別の合格者数は非公表）をみると、2022年度は浪人生等の合格率がやや低下する一方、現役生は横ばいとなった。近年、志願者の減少で現役生・浪人生等ともに合格率は上昇傾向にあり、その差にはあまり変化はなかったが、2022年度は2009年度以降でもっとも現浪の合格率差が小さく、浪人生等が優位だった入試状況から変化がみられたという。
学部・学科別現役割合をみると、経済学部と薬学部が志願者・入学者ともに7割を超えた。一方、文学部と法学部、医学部人間健康科学科は、志願者・入学者の現役割合が低く、文学部と医学部人間健康科学科が6割以下、法学部も6割をやや上回る程度だった。
学部・学科別の現役割合の推移では、特にここ3年の入学者は、教育学部と薬学部が比較的高く、文学部と医学部人間健康科学科が比較的低い状況が続いている。経済学部は上昇傾向が強く、入学者の現役割合は2019年度から15.2％上昇。前年度は浪人生等の合格率が現役生よりも高かった経済学部や理学部等で、2022年度は逆転しており、京大研究室では「特定の学部に限らず、複数の学部で浪人生等優位の状況から変化していることがわかる」と分析している。
2022年度京都大学の入試結果については、「特色入試」「一般選抜 志願状況」「一般選抜 最終合格者最低点」も掲載しており、詳細は京大研究室のWebサイトから見ることができる。
