就職3年以内の離職率…大卒31.5%、高卒35.9%微減

 厚生労働省は2022年10月28日、新規学卒就職者の離職状況(2019年3月卒業者の状況)を公表した。大卒者の就職後3年以内の離職率は31.5%で、前年より0.3ポイント増加。高卒者の離職率は35.9%で前年より1.0ポイント減少。

生活・健康 大学生
2019年3月新規学卒就職者の離職率
2019年3月新規学卒就職者の離職率 全 5 枚 拡大写真

 厚生労働省は2022年10月28日、新規学卒就職者の離職状況(2019年3月卒業者の状況)を公表した。大卒者の就職後3年以内の離職率は31.5%で、前年より0.3ポイント増加。高卒者の離職率は35.9%で前年より1.0ポイント減と2年続けて減少している。

 新規学卒就職者の離職状況は、2019年3月に卒業した新規学卒就職者の就職後3年以内の離職状況を取りまとめたもの。事業所からハローワークに提出された、雇用保険の新規被保険者資格取得者の生年月日、資格取得加入日等、資格取得理由から学歴ごとに新規学卒者と推定される就職者数を算出し、離職日から離職者数・離職率を算出している。

 大学卒業後3年以内の離職率は31.5%。前年の31.2%から0.3ポイント増加した。事業所規模別にみると、「1,000人以上」25.3%、「500~999人」29.6%、「100~499人」31.8%、「30~99人」39.4%、「5~29人」48.8%、「5人未満」55.9%。事業所規模が小さいほど離職率は高く、事業所規模が大きいほど離職率は低い傾向にある。

 産業別にみると就職後3年以内の離職率が高いのは、「宿泊業・飲食サービス業」の49.7%、ついで「生活関連サービス業・娯楽業」47.4%、「教育・学習支援業」45.5%、「医療・福祉」38.6%、「不動産業・物品賃貸業」36.1%、「小売業」36.1%。一方、離職率が低いのは、「電気・ガス・熱供給・水道業」10.6%、「製造業」18.5%、「鉱業・採石業・砂利採取業」20.1%、「金融・保険業」25.1%等。産業によって大きな差がみられる。

 大学卒業以外の新規学卒者の就職後3年以内の離職率は、短大等卒業が41.9%(前年41.4%)、高校卒業が35.9%(前年36.9%)、中学卒業が57.8%(前年55.0%)となっている。

 厚生労働省では、「新卒応援ハローワーク」等で、就職後に早期離職した人に対する相談・支援を行っている。


「会社四季報」業界地図 2023年版
¥1,287
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

《中川和佳》

【注目の記事】

この記事の写真

/

特集