体験活動に格差…低所得世帯の3割「学校外の体験ない」

 チャンス・フォー・チルドレンは、子供の学校外での体験活動の実施状況等について実態調査を行った。世帯年収300万円未満の世帯では、3割が1年を通じて学校外の体験が何もなく、物価高騰の影響で子供の体験機会が減少する傾向にあることがわかった。

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学校外の体験がない子供の割合(直近1年間)
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 チャンス・フォー・チルドレンは、子供の学校外での体験活動の実施状況等について実態調査を行った。世帯年収300万円未満の世帯では、3割が1年を通じて学校外の体験が何もなく、物価高騰の影響で子供の体験機会が減少する傾向にあることがわかった。

 調査は、小学1年生~6年生の子供がいる世帯の保護者を対象に、インターネットアンケート調査会社のモニターを利用したWeb調査(全国調査)で実施した。調査期間は2022年10月12日~10月14日、有効回答数は2,097件。

 学校外で行う体験活動(スポーツ、音楽等の習い事・クラブ活動、キャンプ、芸術・スポーツ鑑賞、旅行等)への参加状況について調べたところ、世帯年収300万円未満の世帯の子供の約3人に1人が、1年を通じて何もしていないことがわかった。世帯年収600万円以上の家庭と比較すると、2.6倍の差が生じている。また、世帯年収が低い家庭ほど「経済的理由で子供がやってみたい体験をさせてあげられなかった経験がある」と回答した割合が高い。

 物価高騰による子供の学校外の体験機会への影響を調査した結果、低所得世帯の約2人に1人が「体験機会が減少した」または「減少する可能性がある」と回答している。物価高騰の影響で、体験機会の格差が今後さらに拡大することが懸念される。

 保護者が小学生のころに行っていた体験について調査したところ、現在の世帯年収が低い家庭の保護者ほど、小学生のころに学校外の体験活動を何もしていなかった割合が高いことがわかった。

《中川和佳》

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