2023年度(令和5年度)東京都立高等学校入学者選抜(都立入試)の学力検査が、令和5年2月21日(火)に実施された。東京都教育委員会が令和5年2月14日に発表した最終応募状況によると、全日制は3万825人の募集人員に対して4万2,236人が志願し、最終応募倍率は1.37倍。
リセマムでは、SAPIX中学部(サピックス)の協力を得て、学力検査の「理科」(共通問題)の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)と進学指導重点校についても同様に掲載する。
<理科・共通問題>講評
(SAPIX中学部 提供)
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1.小問集合(物理・化学・生物・地学)
例年通り、物理、化学、生物、地学の4分野から、基本事項を確認する問題でした。2021年のような計算問題や、複数の選択肢をすべて正解する必要のある完答形式の問題、2022年のような見慣れない問題は出されず、対応しやすい内容でした。
2.小問集合(物理・化学・生物・地学)
例年通り、物理、化学、生物、地学の4分野から、レポートの内容を読んで考察する問題でした。条件を読み違えやすい問題や、やや細かい知識を確認する問題が出されたため、戸惑った受検生もいたことでしょう。2022年には出されなかった完答形式の問題も出されました。
3.天気(地学)
問1で、やや書きにくい文章記述の出題がありました。文章記述の出題は、2022年には見られず、2021年には短文の記述がありました。完答形式の問題が2問あり、基礎的な内容ではあるものの、ミスをしやすいつくりでした。
4.人体(生物)
いずれも基礎的な内容で、仮説と検証をテーマとした問題も、例年通り典型的なものでした。高得点を狙いたい大問です。
5.イオン(化学)
一部でやや間違えやすい観点を取り上げているものの、基本事項を確認する問題が中心でした。また、2022年と似た観点からの出題も見られました。
6.電流(物理)
問3は条件設定が複雑な計算問題で、やや高度な分析力が求められました。その他は比較的解きやすく、対応しやすいものでした。また、記号選択で、問2は6択、問3は5択となっていて、2022年に引き続き、選択肢が多い傾向が見られました。
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このレポートは、2023年2月22日(水)に速報としてSAPIX中学部が作成したもの。
協力:SAPIX中学部