国立5高専、文科省「宇宙人材育成プログラム」採択

 新居浜高専が研究代表機関として5高専(新居浜高専、高知高専、米子高専、香川高専(高松)、群馬高専)が共同提案した課題が、文部科学省の2023年度(令和5年度)「宇宙航空科学技術推進委託費・宇宙人材育成プログラム(専門人材育成)」に採択された。

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高専スペースキャンプ2022のようす
高専スペースキャンプ2022のようす 全 5 枚 拡大写真

 新居浜高専が研究代表機関として5高専(新居浜高専、高知高専、米子高専、香川高専(高松)、群馬高専)が共同提案した課題が、文部科学省の2023年度(令和5年度)「宇宙航空科学技術推進委託費・宇宙人材育成プログラム(専門人材育成)」に採択された。

 共同提案した課題名は、「全国高専宇宙工学コース設立による実践的宇宙人材育成の展開」(研究代表者:電気情報工学科 若林誠 准教授)で、5高専が連携して超小型人工衛星(CubeSat)の開発と運用を題材とした国立高専初の「宇宙工学コース」の科目設立に向けた、次世代の高専型宇宙人材育成を実施する。新居浜高専が代表として本プログラムに採択されるのは、2020年度~2022年度(令和2~4年度)に採択された前回に続き2回目となる。

 文部科学省の「宇宙航空科学技術推進委託費・宇宙人材育成プログラム」は、宇宙航空分野の開発・利用における新たな可能性を開拓するための取組みを推進し、さらに裾野を拡大することを目的として実施されている。この中で「専門人材育成」の区分においては、高い専門性と多岐にわたる分野の知識・経験を有し、システム全体を理解して到達ビジョンをもって先端的かつ複雑化したプロジェクトを牽引できる人材を育成する基盤の形成を目指す。

 新居浜高専を中心とした「全国高専宇宙工学コース設立による実践的宇宙人材育成の展開」では、これまで高専間で連携して行ってきた衛星開発に関する教育コンテンツ(高専スペースキャンプなど)をもとに、「宇宙工学コース」としての正規科目を設定し、これらを履修することで宇宙工学に関する単位を取得できる制度の樹立を目指す。具体的には、「CubeSat開発基礎講座」「企業・大学主体の社会実装講座」「国際交流」を3本の柱として取組み、宇宙業界における人材育成拠点としての高専のプレゼンスを高めると同時に、社会的ニーズに基づいた「マーケットイン」の発想で衛星開発が行える次世代の宇宙人材育成を行う。実施予定期間は2023年10月から2026年3月までで、実施予定総額は3,900万円。

《中川和佳》

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