立命館大「TRY FIELD」運用開始、大学と社会をつなぐ共創プラットフォーム

 立命館大学は2024年4月1日、大阪いばらきキャンパス(OIC)に学生たちの挑戦心をかき立てる新拠点「TRY FIELD」の運用を開始した。あわせて、社会共創の推進と支援を行う「社会共創推進本部」を設置した。

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立命館大学:TRY FIELD
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 立命館大学は2024年4月1日、大阪いばらきキャンパス(OIC)に学生たちの挑戦心をかき立てる新拠点「TRY FIELD」の運用を開始した。あわせて、社会共創の推進と支援を行う「社会共創推進本部」を設置した。

 この新拠点は、同大学の中期計画「R2030チャレンジ・デザイン」に基づき、情報理工学部・情報理工学研究科と映像学部・映像研究科が大阪いばらきキャンパス(OIC)へ移転することを契機に構想がスタートした。検討にあたっては、アフターコロナを見据えた未来社会や大学の姿、キャンパスを訪れるさまざまなプレイヤーが挑戦と失敗を繰り返しながら創造できる場、社会課題の解決を通してイノベーションを創出するとともに、地域共創を推進する場として具体化してきたという。

 運用がスタートする新拠点「TRY FIELD」では、デジタルとクリエイティブが融合する新たな学びを展開し、誰もが挑戦できる場を実践していく。従来の産官学連携の枠を超え、未来社会の創造に取り組むあらゆるパートと連携し、多様な活動を展開。日本マイクロソフトと連携した日本の教育機関として初めてとなる「Microsoft Base Ritsumeikan」の設置やアドビとの連携プログラムの実施も予定されている。

 また、OICの既存棟で培ってきた「いつでも・どこでも・誰とでも」議論し、学び合えるラーニングコモンズの機能もアップデートされた。これからの学びの場には、学生が主体性をもって個人と集団、リアルとバーチャルを行き来しながら多様に学ぶことができる、ハイブリッドな学習環境が必要と考え、教室の回りに「多様なスタイルの学びを選択できるコモンズ空間」(Connected Learning Commons)や対面授業とオンライン授業が融合した「ひな壇状のアクティブラーニング教室」(Learning Infinity Hall)などを併設。これまでにない新たな学びの場の創出に挑戦していくという。また、学ぶ意欲を刺激するウェルビーイングの観点より、半屋外空間を融合させながら、教室やコモンズが配置されている。

 新拠点の開設にあわせ、社会共創の推進と支援を行う「社会共創推進本部」を、2024年4月に設置した。この組織は、行政や企業、地域、海外など広く社会からの多様な課題を受け入れる窓口として機能し、全学の研究・教育のリソースをそれぞれの課題解決に結び付け、各種取組みを推進・支援する。

 OICは、「アジアのゲートウェイ」「都市共創」「地域・社会連携」を教学コンセプトとし、2015年4月の開設以来、地域社会、企業・自治体をはじめとするさまざまなプレイヤーとのコラボレーションにより、教育・研究活動を展開してきた。今後は、同大学が目指す次世代研究大学、そしてイノベーション・創発性人材育成の実現に向け、この新拠点を起点として新たなコミュニティを創り上げ、斬新なアイデアを創出し、社会に新たな価値を提供していくとしている。

《中川和佳》

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